オバマ大統領とガイトナー財務長官は4日、政府から支援を受けている金融機関経営幹部の報酬の上限を年間50万ドル(約4500万円)に抑えることを発表した。
金融機関支援をめぐっては一部の企業だけを救済することに対して不満が強まっており、今回実施する抑制策には、納税者である国民からの税金の無駄遣い批判を和らげる狙いがある。2008年の米国CEO(最高経営責任者)の平均年収は1420万ドル(12億7800万円)で、金融機関の最高幹部ともなればこの額をさらに上回るケースもある。昨年破綻したリーマン・ブラザーズのファルド前CEOは、昨年10月の米下院公聴会で自らの現金報酬を6000万ドル(54億円)だったと証言している。

金融機関の経営幹部は高額報酬を得るために無理な投資を行う傾向があったが、報酬の上限設定は金融業界に蔓延していた習慣に歯止めをかける役目があると米政府は期待している。また、政府はCEOが多額の退職手当を禁じることを検討し、現金報酬とは別に株式などで支給される報酬についても容認するものの、公的資金を返済するまで換金は認めない方針だ。
ただ金融機関の経営幹部が報酬制限など政府の介入を嫌がって公的資金の支援を取りやめる可能性もあり、その場合、政府が目的とする金融システムの安定化とは逆の事態、つまり貸し渋りなどの信用収縮がさらに拡大する危険性もある。
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