水の希少価値に注目したヘッジファンドの台頭
水は大きな富を生む希少資源になりつつある。
そこに注目したウォーター・ファンドが相次いで組成されるようになった。わが国でも野村アセット・マネジメントが「グローバル・ウォーター・ファンド」を募集したところ、瞬く間に1000億円を超えるお金が集まり、募集を早めに切り上げざるを得なくなったほど。この人気にあやかり日興コーディアルや三菱UFJ投信など日本の金融機関も、このところ水に特化した企業を組み合わせたファンドを作る動きを加速させている。
20世紀には世界の人口は3倍に増えたが、水の需要は6倍に脹らんだ。水と石油はともに経済活動には欠かせない。
現在、原油価格の高騰が大きな問題となっているが、今後は水の値段も確実に上がるだろう。当然、水をめぐる争奪戦も激化するに違いない。国際商品投資に特化した約350社のヘッジファンドにとっても、まさに「見逃せないチャンス到来」というわけだ。
とはいえ世界で最も早くウォーター・ファンドを立ち上げたのは、スイスのピクテ銀行であった。すでに30年以上も前の話である。
石油や天然ガスなど化石燃料に代わる新しい資源として水に着目したのはヨーロッパやアメリカの金融機関が遥かに早い。過去30年以上に渡り、欧米の投資ファンドは顧客からの預かり資金を効果的に運用するターゲットとして、「水」および「水に関する技術」を積極的に組み込んできたのである。
水関連企業の株価は急騰を続けている
世界で急成長を遂げているウォーター・ファンドだが、2007年12月の時点で、本数にして27本、総額では2000億ドルを超える規模に膨らんでいる。ウォーター・ファンドの本数も相次いで増えており、当然のことながら投資残高も拡大を続けている。対前年比で53%増という急ピッチである。しかも毎年のように記録を更新している。2007年に世界を金融パニックに陥らせたアメリカ発のサブプライムローン危機や原油高の影響で、より高いリターンを追求する世界のマネーは天然資源や穀物などコモディティー(商品相場)にシフトするようになった。
そのような流れを受け、水という生命の維持に欠かせない資源にあらためて注目が集まっている。世界的に水資源の枯渇が問題となる中で、いかに安定的な供給を確保するのか。汚染された水の浄化技術やリサイクル、リユースを可能にする技術を有する企業や研究機関に対して、世界の投資マネーが一斉に群がるようになってきた。世界のウォーター・バロンズや水関連企業は、行き場を失った世界の投資マネーの受け皿として過去類を見ないほどの活況ぶりを呈している。
当然の結果であろうが、水関連企業の株価は急騰を続けている。2001年以来、世界の大手水関連企業、通称「ウォーター・バロンズ」の株価は平均して150%を超える値上がりを記録している。これは同じ期間の一般銘柄と比べると、3倍以上の株価高騰ということになる。代表的なウォーター・バロンズといえばイギリスのテームズ・ウォーター、フランスのスエズやベオリアといったところで、この3社が「ウォーター・バロンズ御三家」と呼ばれている。
水源地の利権をめぐる争奪戦も
こういった水関連の企業を過去20年間の株価の推移で見てみると、おおよそ30倍にまで株価が膨張していることが明らかになる。(次ページへ続く)







人気企業の 小森コーポレーション と 不二越
平均年収が587万円なのはどっちの会社?
小森コーポレーションの平均年収を見る
不二越の平均年収を見る