政府・日銀が打ち出した策を吟味せよ
日銀は、18日、“「中期的な物価安定の理解」の明確化”と題したレポートをリリースした。日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが極めて重要であることを、日銀の基本認識として持っていると、高らかに宣言した。そして明確化のポイントは、
- 消費者物価(CPI)のゼロ%以下のマイナス値は許容していない
- その中心は1%
の2点を挙げた。
デイトレーダーたるもの、このようなレポートを日銀がわざわざリリースしたこと対して、すぐにピンとこなくてはならない。「ようやく日銀も重い腰を上げて、円高・デフレ対策に乗り出す構えを見せたな。こうなると、今後、デフレ要因の円高が加速した局面では株も大きく下落しているだろうが、その時は思い切った策を講じるだろう。そこが長期的な上昇相場の起点になるだろうな」と。
なお、11月27日発表の10月の全国消費者物価指数(CPI)は変動の大きい生鮮食品を除くベースで、前年同月比で2.2%低下し、8ヵ月連続で前年同月を下回っていた。食料とエネルギー価格の影響を除いた指数(欧米型コアCPI)は、前年同月比1.1%低下し、過去最大の下落率だった01年5月に並んでいた。
つまり、10月までCPIは8ヵ月連続で前年同月を下回るデフレ状態だったのだ。8ヵ月もCPI下落を放置したのだから、「日銀はデフレを容認している」と、市場から思われても仕方ないだろう。株式市場はインフレが大好きで、デフレが大嫌いだ。だから、相場の下落基調は続いた。だが、日銀がデフレ退治を行う姿勢を見せたことは、株式市場にとって大いにポジティブな材料と言える。
一方、内閣府は11月30日、日本経済全体の需要と供給との差を示す「需給ギャップ」が09年7-9月期はマイナス6.7%になったとの試算を発表した。金額換算では約35兆円程度の需要が不足していることになる。過去最大だった09年1-3月期のマイナス7.9や09年4-6月期の同7.5%からは、改善傾向を示しているが、日本経済は依然、強いデフレ圧力にさらされていることは間違いない。(次ページへ続く)
















