王将の営業利益率は業界トップクラス
あらゆる業種、業界で「勝ち組」「負け組」の二極化が顕著になっている。
外食産業の勝ち組の代表は、餃子の王将フードサービスやラーメンのハイデイ日高など。それら2社を中心に外食各社の営業利益率と従業員給与の相関関係などを見ておこう。本業の儲け具合を示す営業利益率は、投資家にとっても最も気になる指標のひとつだ。
王将フードサービスは、2002年3月期こそ最終赤字に転落したものの、その後は7期連続増収増益。前期の売上高は549億円で、すべてが210円の餃子(西日本、東日本は231円)によるものだとすれば、1年間に2億6000万皿以上を販売していることになる。純利益は32億円、営業利益率は11・1%だった。
売上をもう少し細かく分析すれば、およそ530店舗のうちフランチャイズを除いた直営店の1店舗平均年間売上高は1億4570万円。1店舗の平均座席数は76で、1座席につき毎日5200円以上の売上をマークしていることになる。パートを除いた正社員は1店舗平均3・7人。1人1日、11万円弱の売上を計上している計算だ。
営業利益率については改めて説明はいらないだろう。原材料費や食材製造工場の人件費などの「売上原価」、それに店舗運営費や広告宣伝費、社員人件費などの「販売費及び一般管理費」、いわゆる原価や経費を売上から差し引いて求めるのが営業利益。その営業利益が売上高の何%に相当するのかを示すのが営業利益率である。
王将フードサービスで、210円の餃子にビール、チャーハンなどで1000円支払ったとしよう。原価は309円(材料費254円など)、経費は580円(パート・正社員・役員人件費約300円など)で、残りの111円が営業利益である。これが営業利益率11・1%ということであり、外食業界ではトップクラスの高水準だ。

もちろん、この営業利益率は、社員の給料と切り離せないことはいうまでもない。かりに売上高が横バイ、社員数も変わらないとすれば、社員の給料が高くなればなるほど営業利益率が押し下げられるのが一般的。
社員にとっては給料のアップは切実だが、投資家の立場からすれば営業利益率の低下は懸念材料。給料も営業利益率もアップというのが望ましい姿であり、そこで重要になってくるひとつが売上高。王将フードサービスは年々売上高を増やすことで、10%を超す営業利益率を維持、一時はダウンした従業員平均給与をここ3年は上昇に転じてきた。平均給与549万円は、外食では上位クラスだ。
成長続ける外食3社の平均給料は?
次に1杯390円など低価格路線のラーメンを展開するハイデイ日高は、食材や店舗展開が対照的な回転寿司のカッパ・クリエイト、フランス料理のひらまつと比較してみよう。
営業利益率ではハイデイ日高の高水準が目立つ。カッパ・クリエイトは1%台から徐々に反転。ひらまつは1年ごとにアップダウンを繰り返している。従業員給与でもハイデイ日高がカッパ・クリエイト、ひらまつの2社を上回っている。

ひらまつはディナーの客単価がおよそ2万円の高給レストランなどを展開。ハイデイ日高はそのひらまつを凌駕するというのだから、低価格のラーメンでもやり方ひとつで、高給レストランよりも効率よく稼ぐことが可能だということ。
社員よりアルバイトやパートの方が圧倒的に多い外食各社にあって、ひらまつはほとんどが正社員。それも平均年齢が30歳に満たないように若手中心。そうした事情も加味する必要があるが、数字に示される給与水準は王将フードサービスやハイデイ日高の方が上回っているのも事実だ。
その他の各社はどうだろうか。従業員平均給与は吉野家HDの978万円がトップで、ドトール・日レスHDが740万円で続く。この2社は、平均給与が高く出る持株会社の従業員平均。ちなみに、日本マクドナルドの親会社、日本マクドナルドHDには従業員が在籍していないことから従業員平均給与の開示がなくなって久しい。

600万円台はモスフードサービスとリンガーハット。以下、サイゼリヤ、ゼンショー、ワタミなどと続く。290円の中華そばを中心に展開する幸楽苑は、業績は堅調だが、本社拠点が福島県ということもあって平均給与が低く出ているようだ。
ただし、吉野家HDの営業利益率が2%と低いのは投資家にとっては不満。リンガーハットについても同じことがいえる。ドトール・日レスHDやサイゼリヤ程度の営業利益率はほしいところだろう。
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