大から少の時代へ
当たり前の話だがすべての価格変動の背景には変化がある。変化が無ければ諸物価をはじめ金利も株価も為替も動く理由がない。
その変化を見極めるのが勝利への秘訣なのだが、厄介なことに変化には目に見える変化と見えない変化がある。いまの流行語にKYがあるが、このKYこそがカギとも言えるだろう。
人間にはとかく保守的なところがあり、そのため変化への対応が遅れがちとなるきらいがある、つまり「そんなはずはない」とか「俺が悪いのではない、世間が悪いのだ」といった考え方であり、そう考えるほうが深く考えなくてもすむし楽でもある。
また一方で臆病な面もあり、せっかく変化に気ずいていても、その変化に賭ける勇気に欠けることも多い。
高値で売りそこ損ねたり、安値で買いそびれたりするのもその性の為せる術なのである、また現状がよければいいなりに、悪ければ悪いなりに、なぜかいつの間にかその状態がいつまでも続くと思い込む習性もある。
こういった人間の心理がそっくり反映されるのが市場であり、だからこそ市場はしばしば社会を映す鏡にたとえられるのである。
このことは逆に考えると、市場は社会の鏡なるがゆえに、価格の変動を通じて何かしらメッセージを送っているとも考えられる。人間の心理を映しているのだから、楽観が過ぎればバブルになるし、逆もまた真となるのも市場なのである。
ハンドワゴン現象とも呼ばれる超楽観の後は、当然のことながらその後始末の場として市場は大きく下に振れる。
そして大きく下に振れた後に展開される姿は、以前とは大きく異なった姿となることも多い。さしずめこれから考えるべきことは、サブプライム問題後の市場が、どう変化していくか。今回の問題をきっかけに世界経済のパラダイムがどう変わっていくかということだろう。
高付加価値企業を探せ
五年以上も続いた世界経済の好調の背景は、「インフレなき持続的な成長」であった。
中国など人口の多い新興国の登場で、規格型工業製品や単純な労働力を利用する製品は世界的に大量に供給され、そのため消費国の物価は安定し、また新興国に流入した貿易黒字も先進国へと逆流するシステムがうまく働き、低インフレ、低金利下での持続的成長を可能にしたのである。
ところがサブプライム問題で金融市場が大荒れになっている間に、いつの間にやら商品市場はとんでもないことになっていて、エネルギーや食料といった不可欠な商品が暴騰してきた。
省エネ、省資源といった分野が今後のテーマに
長きにわたって続いてきた成長システムを書き換えなければならなくなったのである。これまでの成長のベースが大量生産、大量消費、大量廃棄だったとすれば、これから起きるであろう変化は少量生産、少量消費、少量廃棄を目指す経済になる可能性が高い。
省エネ、省資源をテーマとして高付加価値を生む企業が、これからのテーマとなるはずである。その分野では日本企業にも大いにチャンスがあるはず。この変化をしっかり読みつつやや目線を高くして、世界をリードする企業を探す時が来たと言えるだろう。
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