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 スマホの利便性が向上する一方、技術の開発は事業者が想定する以上のスピードで進んでおり、インフラ整備が遅れている。


 ICT総研は9日、携帯電話事業者4社のスマートフォン(Android端末とiPhoneで計6機種)を対象に、首都圏、東海・関西、東北の全72測定地点においてデータ通信速度を測定する手法で調査を実施し、「2011年下期スマートフォン電波状況実測調査」としてまとめた。

 それによると、ソフトバンクモバイルの速度向上が著しく改善されており、首都圏の下り速度は前回調査の2倍前後の速度を記録していた。一方auは前回調査に引き続き、首都圏と東北の下り回線速度でトップとなり、iPhoneユーザーにとってはソフトバンク以外の選択肢が広がったことが証明された。

 またイー・モバイルは今回の調査で、NTTドコモが非常に優秀な通信速度を記録し、特に東海・関西エリアではその速度が抜きん出ていたほか、全国的に安定した品質で、回線混雑時も高い動画接続成功率を記録したとしている。

 業者により特徴はあるものの、携帯電話事業者各社が品質強化へ取り組んだことや、新型端末のスペックが向上したこと、さらにはより高速なサービスを導入するなどした効果が現れているようだ。

 こうした効果がある一方、通信量の増加は事業者が想定する以上のスピードで進んでおり、インフラの増強が追い着かないといった課題もある。

 1月に発生したドコモの通信障害は、スマートフォンの扱う情報量がドコモの想定を超え、情報を処理する「パケット交換機」の能力をオーバーしたことが原因だった。

 スマートフォンについては、ヘビーユーザーへの対応が懸念されていたが、そこにアプリの開発競争が加わり、情報量が飛躍的に伸びている。アプリの中には、位置情報や接続状況を知らせるために「制御信号」を送受信するものがあり、使っていない時でも3~5分間隔で送受信しているものもある。これらのデータ量を事業者が正確に把握するのは困難で、トラブルの原因になったといわれている。

 そこでドコモは、今回発生した一連の通信障害を受けて、通信設備を増強するための費用を500億円上積みし、11年度から4年間で1,640億円の設備投資をすると発表した。

 インフラ整備のための設備投資と、技術の開発競争は今後も続くとみられており、インフラ投資を積み増しても、通信障害の懸念はしばらく続きそうだ。

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