深刻な経営危機にある米3大自動車メーカー(ビッグスリー)の3首脳は19日に、米下院金融サービス委員会で250億ドルの公的資金による支援策を柱とする法案成立を要請したが、ドッド上院議員が「法案が成立する可能性はわずか」とコメントしているように実現の見込みは薄い。
公的資金拒否の動きに追い討ちをかけたのが、ゼネラル・モーターズ(GM)のワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)が、19日の委員会に出席するために利用した自家用ジェット機についての議員やメディア、国民からの非難だ。
米ABC News は「ビッグスリーのCEOたちは豪華なプライベートジェット機でワシントンに乗りつけ、250億ドルの公的資金を要求した」と報道し、「GMやフォードが経営困難にあるにもかかわらず、CEOたちは贅沢なライフスタイルを捨てられないでいる」と非難している。この記事に対してネット上では、米国民を中心に「冗談だろう?」などと1000近くのコメントが寄せられている。共和党議員も、CEOらが3社の本社があるミシガン州から米議会のあるワシントンまで自家用ジェット機を使ったことに対し、「ジェット機で乗りつけるのはおかしい」などと批判した。
GMの本社があるデトロイトからワシントンへのプライベートジェット機での旅費は往復約2万ドル(約200万円)かかるが、民間航空便を利用すればファーストクラスでも837ドル(約8万円)で済む。一方でフォードのムラーリCEOも、自宅がデトロイトではなくシアトルにあるため、毎週末ジェット機でデトロイトとシアトルを往復していると非難されている。
GMは批判を受けて社用ジェット機の7機のうち2機を手放す方針を決めたが、時すでに遅し。政府の支援を要請する態度とは思えないビッグスリーのCEOたちの無駄遣いは、支援策法案の不成立要因の1つになってしまった。
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