はみ出し銀行マンの横田濱夫氏が、悩めるMoneyZine読者の投資相談に答えます。投資相談 Vol. 20は、相続で得た資金で「儲かる商売」で独立を目指す38歳の男性です。(バックナンバーはこちら



今月の読者からの投資相談 Vol.20

 今年38歳になる、技術系のサラリーマンです。先日母親が亡くなり(父親はすでに他界)、相続でまとまったお金が入ってくることになりました。常々私は、会社の方針や仕事内容に不満を持っていたため、これを機に独立を考えています。進出する分野はまだ決めていません。できたら今の技術を活かしたいと思いますが、それよりもまず、今の時代にあった「儲かる商売」をやりたいです。儲かればなんでもかまいません。どんな商売がいいでしょうか?(38歳・男性 大手鉄鋼会社[現在は子会社へ出向中]勤務)

はみ出し銀行マン・横田の答え

 すばらしいですねえ。
 すばらしすぎて、涙が出ますねえ。

 ま、気持ちはわかるよ。長年、ひとつのところで飼われていりゃあ、不平不満が出てきて当たり前。「こんなアホばっかりの会社の中で、なぜ自分だけが冷遇されなきゃいけないんだ!」とか、いろいろね。

 長くいればいるほど、また、安定した環境にいればいるほど、そのメリットがわからず、デメリットばかりが目についてしまう。子会社へ出向中とはいえ、腐っても大手鉄鋼会社だ。世間一般水準からしたら、ずいぶん恵まれた環境にいることは確かだろう。

はたして食っていけるのか?

 冷静に考えれば、リストラの嵐が吹き荒れるこの雇用不安の時代、雇ってくれるだけでも、ありがたいことなんだよね。黙っててもお給料もらえるんだからさ。

 それを簡単に「捨てる」=「会社を辞める」という意味を、よーく考えてほしい。はたしてそこまで自分に実力はあるのか?

 現実問題として、独立した後、食っていけるのか? いちばん疑問に思うのは、「親の相続資金が入ったから辞める」という安直さだろう。

 自分で長年、苦労して貯めたカネを元手に、何かはじめる、というのならまだわかる。だけど突然、目の前に転がってきた親のカネを見て、「じゃあ会社を辞めちゃおう」「さあ独立だ」というのは、ちょっとないんじゃねえの?と思ってしまう。

不純事業行為

 儲かりさえすればどんな商売でもいい、という姿勢も気にかかる。
 普通、独立するからには、「自分はどうしてもこれをやりたい!」というなにかがあるだろう。「志」というか「熱い思い」のようなものが。

 それもなく、ただ「儲かりゃいい」という姿勢は、グッドウィルグループの介護サービスを連想させる。あれだって、一時はよくても、結局こずるいインチキばかりして、当局のおとがめを食らい、廃業しちゃっただろう。コムスンだけでなく、人材派遣の本業のほうまで立ち行かなくなった。

 ということは、やはり「根性の清さ、汚さ」なんだよな。少々の動機不純は許せても、あまりにも腐ってる場合は、世の中、お天道様が許さない。

もっとアホな事例の研究

 実は、今回のご相談と非常によく似たケースが、最近、身の周りにあったんだ。(次ページへ続く)



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プロフィール
横田 濱夫ヨコタ ハマオ

 1981年に中央大学商学部を首席で卒業し、横浜銀行に就職。融資業務などを担当し、在職中に銀行の内幕を暴露した『はみ出し銀行マンの勤番日記』を執筆し、40万部を超えるベストセラーに。その後もヒット作を連発し、後に横浜銀行を退職し、作家活動に専念する。また、株式投資・不動産投資のマネー評論・講演も行っている。ホームページ「はみ出し銀行マンの秘密会議室」でも情報を発信中。


本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る


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