為替相場は何が原因で動くのか
朝起きたら、為替相場が急変していた。毎日、市場をチェックしていると為替レートが大きく動いていて、「何があったんだろう?」と驚くことがあります。それでは為替レートはどんな要因で変動するのでしょうか。
株式投資では企業に投資をしているので、業績が良ければ株価は上昇し、悪ければ下落するということが、株を運用したことのない人でも何となく理解できると思います。しかし、FXの場合は取引対象が「通貨」であるため、何の影響を受けて上がったり下がったりするのか、漠然としていて分かりづらいと感じている方が多いようです。

為替レートも株価も、1つの事柄だけではなく、複数のものが組み合わさって動いています。国際情勢や資源価格・金利・国内の経済・政治状況などさまざまなものの影響を受けます。今回は為替に影響を与える代表的な事柄と、それが為替とどんな関係があるのかをポイントを押さえて解説していきます。
経済指標と為替の関係―内容次第で為替レートが急激な動きを見せることも
もし、ある国の経済状況が悪く、明日にでもその国の通貨が使えなくなるような状況だとしたら、その通貨を保有したいと思うでしょうか。このように国の経済状況は為替レートに大きな影響を与えます。そのため経済の動向を示す経済指標の発表に、世界中の人たちが注目しています。
代表的な経済指標には、GDP成長率や貿易収支、景気との関係性の深い失業率などがありますが、アメリカなら住宅着工件数や中古住宅販売件数、小売売上高なども重要視されます。
指標が悪いとその国の通貨が下落するのが基本ですが、経済指標が良くても、為替相場が反応しない時があります。この反対に、発表内容が芳しくなくてもあまり下落しない時もあります。これはすでに結果が予測されており、為替市場に「織り込み済み」であるためです。
証券会社や市場の概況を読んでいると、たびたび「織り込み済み」という言葉が出てきます。たとえば、
「過去最大の下落率を記録した1-3月期GDPは織り込み済みとしてマーケットの反応は限定的だったが…」(ロイター 09年5月22日)
と書かれていると、「GDPは悪かったけれど、すでに予測されていたので、あまり通貨は下落しなかった」ということを示します。
政策金利と為替の関係―金利の高いところにお金が流れる
政策金利とは、中央銀行が三井住友銀行などの民間の銀行にお金を貸す時の金利です。景気が良いと、たくさんお金が使われてお金の回りが良くなる(通貨の流通量が多くなる)ため、金利を上げて通貨の流通量を減らそうとします。
反対に、景気が悪いとお金を使わない人が増える(通貨の流通量が少なくなる)ため、金利を下げて通貨の流通量を増やそうとします。このように中央銀行は政策金利を変動させることによって、経済をコントロールしています。
為替と金利には深い関係があり、お金は金利の高いところに集まる傾向があります。(次ページへ続く)







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