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 過去20数年間、先進諸国のなかで日本は際立って経済の落ち込みが激しく、自殺者の数は3万人を超え、いまなお増え続けている。いまやわが国は世界に冠たる「将来に希望の持てない絶望国家」となってしまっている。(バックナンバーはこちら


昨日はもうこない

 人間は惰性で生きるため、どうしても過去の常識にとらわれがちとなる。いまの自民党の姿が好例であり、だから元気に活発に発展していた時代の思い出を持ち続ける。

 そしてその過去をいつまでもひきずり続けていればいるほど、きびしい現実から目をそむけ、現状分析や将来の見通しが悲観的になるため、正しい分析や戦略、政策を避けがちとなる。

 総選挙が目の前に迫っているのに、いまだに政策いわゆるマニフェストすら出てきていないし、元お笑い芸人の東国原宮崎県知事に媚を売って国民の失笑を買っても、それに気がついてすらいない。しかしそんな政治の迷走とはお構いなしに、少子高齢化やそれに伴う年金、社会保障など、暗い未来は必ずやってくる。

「起きて欲しくないことは起きない」と考える方が楽で目先は何となく落ち着くだろうが、いまはむしろ「起きて欲しくないことほど起きる」時代と考えるべきだろう。

 どんなに先行きが暗かろうとも、そうした未来が必ずやってくるのであれば、その姿をできるだけ正しく知ることが大切であり、目をそらしていれば古きよき昔に戻ることなどまずないと覚悟する時なのである。

 それが理解できてこそ初めて万全な対策や政策を立てることができるし、ずるずると惰性に流れ気付かなかった時より、はるかにましな未来を迎えられる。

日本はそんなに酷い国なのか

 いままでの20数年間、先進諸国のなかで日本は際立って経済の落ち込みが激しく、自殺者の数は3万人を超え、いまなお増え続けている。同じ人口当たりではアメリカの2倍、イギリスの3倍だから、これを見てもいまやわが国は世界に冠たる「将来に希望の持てない絶望国家」となってしまっていることが分かるだろう。

 その結果結婚しない若者、結婚しても子供を作らない夫婦、車に興味を持たない草食系若者たちが増えているが、日本はそんなに酷い国なのだろうか。なぜそんなに将来や未来に対して絶望的な見方しかできないのだろうか。(次ページへ続く)



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プロフィール
三原 淳雄ミハラ アツオ

激動する内外経済の今後を展望し、対応を説く経済評論家。1937年満州国チチハル(現・中国)生まれ。九州大学卒業後、日興證券に入社。企業派遣によるノースウェスタン大学経営大学院留学、スイス銀行チューリッヒ支店勤務などを経て、ロスアンジェルス支店長。1980年から評論活動に入る。近著に『金持ちいじめは国を滅ぼす』(講談社)など。TV東京「News モーニングサテライト」 隔週月曜日(AM5:45~6:45放送)のゲストとして出演中。


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