アメリカはとりあえず一時の危機から脱したが、ここから本格的な回復に向かうのだろうか。誰もがそう願いたいところだが、残念ながらいまアメリカが抱えている問題は、日増しに90年代の日本に似てきつつあるようだ。
つまりバランスシート不況である。日本の場合は企業や金融機関のバランスシートが悪化したのだが、アメリカは家計のバランスシートが問題でありGDPの7割近くを占める個人消費がなかなか改善してこない。
そのためだろう、一時は0%まで落ち込んでいた貯蓄がこのところ7~8%まで高まり、生活防衛色が濃くなってきたために個人消費の早急な回復は見込めないし、おまけに鳴り物入りでスタートしたオバマ人気も医療保険で躓いて、いまやごく普通の大統領に成り下がっているのも気になるところである。あのNYの5番街に空室が出始めたというから商業用不動産も当分回復は見込めまい。
目先は要警戒のスタンスが必要
ウオール街だけはこのところ順調に見えるがこれとてもトレーデイングが主体であり、腰の入った動きはまだ見られないようだ。こんなときは目先を占うのではなく3~5年後のテーマを探してじっくり構えたい。

幸いテーマにはこと欠かない。いずれ水にしてもエネルギーにしても世界的な大問題になるのは目に見えているし、食料だって足りなくなるだろう。懸念材料が多いときほど落ち着いて考えればむしろチャンスとなる。
人の背中に乗ってちょっと先を見るぐらいの余裕を持って風景を見れば、また変わった景色を見ることができるはずである。「秋には魔物が潜んでいる」という言い伝えもあるように、まだまだ問題は山積み。
まずは手元にお金を抱いて焦らずじっくり政権交代や変化の行方を確かめる時だろう。依然として長期は楽観しているが、目先は要警戒のスタンスは変わらない。10日ぐらいでそんなに変わるはずもないが。
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