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勤労者平均時給が14年ぶりの低水準に
それでもバイトの時給がアップした理由とは

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宮島 理[著]
2010/03/21 10:00

勤労者平均時給が14年ぶりの低水準になる一方、アルバイトの時給はアップしている。その背景には、勤労者にとってきびしい現実があった。

 厚生労働省の統計によれば、2009年の勤労者平均時給は2228円となった。これは、1995年以来14年ぶりの低水準である。

 一方、アルバイトの時給は上昇している。求人情報サービス「an」調べによれば、2010年2月のアルバイト全国平均時給は989円。前年同月比で20円の増額となった。3カ月連続で、前年比プラスになっている。

 不況の影響で勤労者全体の時給が下がる中、アルバイトの時給は上がっている。これはどうしてだろうか。注目すべきは、技能・労務系のアルバイトだ。派遣制度の規制強化に対応するため、派遣社員からアルバイトへの直接雇用化が進んでいる。そこで、良い人材を獲得するために、派遣時給の水準に合わせてアルバイト時給が上がっているというわけだ。

 なお、派遣社員に支払われる平均時給は、一般派遣(登録型派遣)で約1200円、特定派遣(常時雇用型派遣)で約1600円となっている。派遣社員の直接雇用化の影響でアルバイト時給が上昇したとはいえ、派遣時給には及ばない。勤労者本人にとっては、派遣社員の時に比べて時給ダウンとなる。

 勤労者全体の時給が下がっているのは、不況の影響だけではない。第一生命研究所のレポートによれば、正社員の賃金が構造的に抑制されていることが、勤労者全体の時給を押し下げているという。

 日本企業の賃金体系は勤続年数が長ければ長いほど賃金が上がっていく年功賃金カーブだった。しかし、近年はこの年功賃金カーブが崩壊し、フラット化している。そのため、正社員の時給は、昔に比べれば低水準になっている。

 アルバイトの時給がアップしている一方で、派遣規制強化によって元派遣社員の時給は下がり、年功賃金カーブの崩壊で正社員の時給も下がっている。勤労者にとってきびしい情勢は続きそうだ。

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