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上場した第一生命は株主数が国内最多に
保険契約者が株主に変身したカラクリ

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宮島 理[著]
2010/04/02 10:20

今月1日、第一生命保険が上場。株主数は約150万人と、国内最多の規模となった。どうしてこんなに株主が多いのか。

 昨日、第一生命保険が東京証券取引所に上場した。公募価格14万円だったが初値は16万円と上々の滑り出しで、10年ぶりの大型上場ということもあり、投資家の期待も高い。

 ところで第一生命の株主数はすでに約150万人と、国内最多の規模となっている。どうしてこんなに株主が多いのだろうか。

 そのわけは、第一生命の保険契約者が株主になっているからだ。上場にともない、第一生命は相互会社から株式会社に改編された。

 第一生命は、明治35年に設立された日本で最初の相互会社である。保険会社は、保険業法によって、保険契約者が「社員」としてその構成員となる社団法人と位置づけられてきた。営利を目的とする株式会社に対して、互助的な社団法人として相互会社という形態が取られてきた。

 保険契約者が社員となるため、相互会社は多数の社員から構成される。第一生命の保険契約者は、2009年3月末時点で約821万人にものぼった。このように相互会社の構成員である社員は非常に多く、さらに議決権が1人1票であるため、株式会社の株主総会に当たる社員総会を開催して合議することは実質的に困難である。そこで実際の意思決定では、社員を代表する「総代」が総代会で重要事項を決議していく。第一生命の場合は、4年の任期で200人弱の総代が選出されていた。

 2009年6月30日に、第一生命は最後の総代会を開催し、株式会社への改編と上場を正式に決定した。発行株式1000万株は、保険料の支払いによる寄与分に応じて約821万人の保険契約者に割り当てられることとなった。ただ、割り当てが1株未満の保険契約者には現金が支払われる。また、1株以上の割り当てを得る権利を持つ保険契約者のなかでも、希望者は株式のかわりに現金を受け取ることができる。

 1株以上の割り当てを得る権利を持つ保険契約者は、約306万人だった。そのうち、株式の割り当てを希望したのは約半数だったため、結果的に約150万人が株式会社・第一生命の株主となった。こうして、国内最多の株主を有する上場企業が誕生したのである。

 相互会社から株式会社になることで、積極的な投資やM&Aを展開することが可能となる。相互会社では利益を保険契約者への配当に堅実に還元しなければならなかったが、株式会社にはそういった縛りはない。また、相互会社の総代会に比べて、株式会社の株主総会の方が透明性を確保しやすく、ガバナンスの向上につながることも期待されている。

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