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デイトレ暗黒時代到来
プロも自動売買におまかせの株式業界

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真行寺[著]
2010/07/12 10:00

今や株式投資の世界は「機械vs人間」の時代になり、今までのやり方では儲けられなくなっている。(バックナンバーはこちら)

ディーラーが「やりづらい」とボヤキ

 株の売買の「短期派」を名乗り、日々デイトレで頑張っている投資家は多いと思われる。これを生業とする市場関係者は現物株ディーラー。こういった投資家層は、1日に30回ものトレードをするなんて話もザラだ。

 これら値ザヤ(例えば100円で買って101円で売って1円の値幅をとる)取りメインの短期筋は、板読み、短いローソク足(1分足、5分足など)を使ったテクニカル判断などで、コツコツと収益を積み上げるのが仕事だ。彼らの多くから、最近になって「やりづらい」とのボヤキをよく聞くようになった。

 ある若手現物ディーラーは、「今はほとんどが機械を相手にしてる感じ。板を見て、買いと判断しても、自分がアクションを起こすまでに一瞬で機械がかっさらっていく」とのこと。

 つまり、今までは「人間vs人間」、「玄人vs素人」といった感覚で儲けを重ねてきたのが、「機械vs人間」の時代になり、今までのやり方では儲けられなくなっているというわけだ。これはネット証券を使ってデイトレで儲けてきた玄人級の個人投資家も同じ思いでいることだろう。この背景には何があるのだろうか。

先物の誤発注で知った現実

 6月相場の初日にいきなり、とんでもない事件が起きた。取引開始直後(午前9時1分辺り)、日経225先物の板にあり得ない「売り板」ができたのである(画像はその時誰かがケータイで撮影した板画像)。

 通常、流動性抜群の日経225先物といっても、1つの板のサイズは「300枚~1000枚」といったところである。それが、瞬間最大で何と80万枚超に。その上の板にも巨大な板ができ、その後の報告では「金額ベースで16兆円くらい」の売り指値注文が入ってしまったのだ。

 16兆円といえば、TOPIX(東証株価指数)をベンチマークとするパッシブファンドの運用額の合計くらいであり、ピンとこないかもしれないがこれは1つの業者で注文を流すのは不可能な額なのである。

 しかも、この大量枚数の注文は「180枚の売り注文でできている」と判明し、さらなる衝撃を呼んだ。仮に80万枚の売りを「180枚売り」で作ろうとすれば、同じ注文を4500回程度入れなければならない。それが超高速で入ったわけで、誤発注が起きた以上に「こんなことができるんだ」と驚いた投資家は多かったのではないか。

 この注文を出したのはその後ドイツ証券と発覚。「国内系でこんな注文が入れられるところはない」との声も聞かれ、外資系ブローカーのシステム力・資金力には脅威すら感じるほどだ。

 これで何が言いたいかというと、今の株式市場には、こういった「かつて考えられなかった注文」が株式市場に蔓延しているということである。

板の中はアルゴリズム一色か

 この「かつて考えられなかった注文」の正体とは何だろうか。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 真行寺(シンギョウジ)

    兜町の人脈拡大を真面目に行なっている。金融業界の裏事情に精通し、一部のファンから熱烈な信頼を受けている。

     

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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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