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自治体が続々と参入、話題の「水ビジネス」
個人投資家もウォーター・ファンドに注目

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宮島 理[著]
2010/08/21 17:30

日本人にとっては空気のような存在の上下水道には、世界トップクラスのノウハウが眠る。100兆円規模の水ビジネス市場をめぐる動きとは。

 官民挙げての水ビジネス推進プロジェクトが日本各地で立ち上がっている。水ビジネス市場は、2025年に世界で100兆円規模になると見られている。中でも注目されているのが、上下水道事業のような水インフラビジネスだ。

 普段、当たり前のように利用している日本の上下水道は、世界的に見てもトップレベルの水準にある。日本の漏水率は、実に1ケタと驚異的な高水準を達成している。一方、新興国では漏水率が50%を超えることも珍しくない。先進国でも、漏水率は10%を超えるのが普通である。

 新興国では、水インフラの整備が経済成長に追いついていない。そこで先進国のノウハウを生かした水インフラビジネスが活発になっているというわけだ。

 世界では、「水メジャー」あるいは「ウォーター・バロンズ」と呼ばれる大手水ビジネス企業が席巻している。フランスのヴェオリア、スエズ、イギリスのテームズ・ウォーターが代表的な水メジャーである。日本国内でも、千葉、埼玉、広島県内の自治体などに、水メジャーがすでに進出している。

 民間参入が珍しくない海外に対して、民営化がほとんど進んでいない日本では自治体が上下水道を運営している。そのため、高度な水関連技術を持っていても、それを海外に売るノウハウがなかった。ODAなどで海外技術協力をしてきた経験はあるのだが、ビジネスとしての視点を欠いてきた。そこで、近年、自治体と民間企業が連携して、海外での水ビジネス事業に参入する動きが活発になっている。

 北九州市では、「北九州市海外水ビジネス推進協議会」を立ち上げ、9月に初会合を開く。大阪市は、自治体として初めて、海外での水道設備建設事業に参入する方針を、8月に固めた。ベトナム・ホーチミン市の水道事業に関して、大阪市は民間企業とともに設備建設、運営に携わることになる。ホーチミン市では漏水率が40%を超える。また、東京都や横浜市、川崎市でも、海外での水ビジネス事業参入の動きが進められている。

 水ビジネス市場の活況は、個人投資家にとっても無縁ではない。水ビジネス関連銘柄を対象としたウォーター・ファンドが数年来、注目を集めている。たとえば、「パワーシェアーズ・グローバル・ウォーター・ポートフォリオ」は、「パリセーズ世界水事業インデックス」を対象としたファンドである。パリセーズ世界水事業インデックスは、世界の水ビジネス関連銘柄を構成銘柄としている。

 治安や法整備など、新興国特有のリスクも存在しているが、水ビジネスの将来性については、今後も熱い視線が注がれていくことになりそうだ。

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