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下水道は資源の宝庫か
自治体が下水から金やリンを回収し、販売を開始

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2010/09/04 10:30

下水の汚泥にはリンが含まれており、岐阜県では肥料に加工して販売している。さらに、長野県の汚泥焼却灰からは、金が回収されている。

 窒素、カリウム、リンは「三大要素」などと呼ばれ、植物の生育には欠かせない栄養素だ。その中の「リン」は、主要原産国である中国等の輸出規制の影響等もあり、国際取引価格はここ数年間で乱高下している。それに拍車をかけているのが、新興国の経済発展やバイオ燃料ブームによる、穀物増産の動きだ。

 各国が一斉に作物の増産に動き始めたため、肥料の原料であるリン価格も高騰しており、リンのほとんどを輸入に頼る日本は、長期的かつ安定的なリン資源の確保が課題になっている。そこでにわかに、リンが含まれる下水の汚泥に注目が集まっている。

 例えば岐阜市は、下水処理場から脱水汚泥などの廃棄物が年間約3万トン発生し、そのほとんどを焼却している。焼却にともなって発生する約1千トンの焼却灰はレンガに加工し、岐阜市の公共事業などに利用していた。

 一方、下水の処理は、伊勢湾の閉鎖性水域保全のため、リンを対象とした高度処理を平成10年2月から導入することで、汚泥焼却灰中のリンの含有率が20~35%まで上昇していた。このリンの含有量は、低品質のリン鉱石と同等程度であったことから、利用先が限られるレンガに加工して利用するのではなく、リンを有効利用する方針に切り替えた。そこで、焼却灰からリン酸塩を抽出するプラントを建設し、平成22年4月から稼動を始めている。

 このプラントは、平成20年度から国庫補助事業として建設を進め、岐阜市と民間企業の共同開発による「下水汚泥焼却灰からのリン回収技術」を実用化した、肥料を製造する日本初のプラントだ。汚泥焼却灰の処理能力は年間1千トン、リン酸肥料製造能力は年間500トン。ここで製造された肥料は平成21年3月25日付けで 肥料登録証を受け、「岐阜の大地」というブランド名で販売されている。

 また、リン以外の資源を発見した自治体もある。長野県の諏訪湖の湖畔には、諏訪市と周辺5市町村の生活排水を処理する豊田終末処理場がある。長野県がこの処分場から出る汚泥を有効利用しようと分析したところ、2007年に偶然にも金を発見した。そこで汚泥から金を回収し売却したところ、2008年には4000万円もの売却益を手にすることができた。なぜこの地域の下水汚泥に金が含まれるのか、正確な理由は分かっていないが、周辺の貴金属を多く含む地層から金が下水道に溶け出した可能性や、周辺の精密機械工場で基板などに使った金メッキの排水が流れ込んだ可能性があるといわれている。

 今後も資源価格の高騰が続けば、下水の汚泥も新たな資源の元として注目が集まりそうだ。

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