歴史上の人物や著名人の墓めぐりをする「墓マイラー」。大河ドラマのヒットや歴史好きの女子「レキジョ(歴女)」ブームの影響などから、日本各地でひそかに急増中だ。
これまでも特定の故人の墓が注目されることはあったが、今回のブームでは有名人の墓を「めぐる」という新たな流れが起こっている。墓マイラーは一般参拝者と違い、ガイドマップやガイド本、カメラを手にしているのが特徴。近頃は高齢者や中高年に限らず、若いカップルや家族連れがオリエンテーリングさながらに墓地散策に興じている。
東京には著名人が眠る都立霊園が散在する。都内の一等地、港区青山にある「青山霊園」では、乃木坂の名称の由来となった乃木希典、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」に登場する秋山好古ら軍人をはじめ、志賀直哉や尾崎紅葉、星新一といった作家など数多くの著名人が眠っている。
管理事務所では、著名人の墓を案内したガイドマップ「青山霊園歴史的墓所ガイド」を配布している。墓マイラーはマップに記載された「墓所番号」を頼りに墓を探すことになるが、これがまた難易度が高い。似たような墓石が並ぶ広大な霊園内で、お目当ての墓を探し出すのは思った以上に難しいが、墓マイラーは「歴史の知識が広がったり、歴史の1ページを垣間見られるのが楽しい」という。
夏目漱石や小泉八雲など文化人が多く眠り、緑豊かな住宅街に囲まれた豊島区南池袋の「雑司ヶ谷霊園」。同霊園では、2008年の東京メトロ副都心線の開通によって、アクセスがよくなったことから「墓マイラー」が急増。これを受けて、豊島区立中央図書館では、同霊園や周辺の寺院などを紹介した散策本「ぶらり雑司が谷 文学散歩」を発刊した。コンパクトサイズの冊子ながら、72人の著名人の紹介と墓の特徴、周辺の地図が掲載されている。
こうしたブームにあやかり、近頃は墓の場所を記したガイド本にとどまらず、墓石の写真集などの関連本が相次いで発売されている。果ては墓参りを疑似体験できるDVD「墓萌え~東京お墓散歩~」なるものまで登場し、自宅にいながら著名人の墓参りが気軽に楽しめるとひそかに話題となっている。
行楽の秋は墓地散策にうってつけの季節かもしれないが、墓はあくまでも慰霊の場所。一般参拝者の迷惑にならないよう、くれぐれも最低限のマナーを守り、静かに故人をしのんでいただきたい。
【関連記事】
・大きく変りつつある「葬儀ビジネス市場」 葬儀ローンから寺院・僧侶の紹介サービスまで
・トラブル相次ぐペット葬儀ビジネス 業界は「動物葬祭ディレクター」資格認定も
・葬儀は個性と価格重視で二極化進行 リビング葬やホテル葬で和やかな見送りも
・「おくりびと」の平均年収はいくら? 葬儀会社の収益構造と給料の実態






人気企業の タクトホーム と スター・マイカ
平均年収が650万円なのはどっちの会社?
タクトホームの平均年収を見る
スター・マイカの平均年収を見る