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1人当たりGDPで台湾が日本より上へ
変わるアジアの勢力図

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宮島 理[著]
2010/12/04 16:30

2010年は日本がGDPでアジア1位の座を追われた年だが、1人当たりGDP(PPPベース)でも新たに台湾に追い抜かれることになった。

 GDPで中国に追い抜かれてしまった日本だが、1人当たりGDPでもアジアの国に追い抜かれている。2010年には、台湾に1人当たりGDP(PPPベース)で抜かれると予測されている。

 国際通貨基金(IMF)の統計によれば、2010年の日本のGDPは5兆3900億ドルで世界3位となっている。1位はアメリカ(14兆6240億ドル)で2位は中国(5兆7450億ドル)だ。1968年以来、日本は初めて世界2位の座を明け渡すことになる。

 一方、生活水準を表す1人当たりGDPで見ると、日本はトップ10入りもしていない。2010年の日本の1人当たりGDPは4万2325ドルで世界17位となっている。1位はルクセンブルグ(10万4390ドル)、2位はノルウェー(8万4543ドル)、3位はカタール(7万4422ドル)だ。ちなみに、アメリカは4万7131ドルで9位、中国は4282ドルで94位である。

 GDPでは今年、アジアの国に抜かれた日本だが、1人当たりGDPでは、2007年にすでにシンガポールに抜かれていた。その後は抜きつ抜かれつが続き、2010年のシンガポールの1人当たりGDPは4万2652ドルで世界15位となっている。ただし、2012年からは日本が再び上回ると予測されている。

 購買力平価(PPP)ベースで見ると、さらに様相が違ってくる。購買力平価(PPP)とは、物価や為替変動の影響を取り除いて算出された為替レートであり、各国の実質的な生活水準(購買力)を計る基準とされる。

 2010年の日本の1人当たりGDP(PPPベース)は3万3828ドルで世界25位となっている。1位はカタール(8万8232ドル)、2位はルクセンブルグ(8万304ドル)、3位はシンガポール(5万7238ドル)だ。

 PPPベースの1人当たりGDPでは、以前から日本はシンガポールと香港に抜かれていた。さらに2010年には、台湾が3万4743ドルで世界22位となり、初めて日本を追い抜く。

 ただし、購買力平価(PPP)については、通常の為替レートよりも新興国・途上国の通貨が割高に評価されるとの指摘もある。そのため、PPPベースでドル換算された新興国・途上国のGDPも割高になる。

 現にPPPベースのGDPを見ると、通常のGDPよりも中国やインドの躍進が目立つ。PPPベースのGDPでは、日本は2001年にすでに中国に抜かれていた。さらに2012年には、インドにも抜かれると予測されている。アメリカの調査機関の中には、2012年にPPPベースのGDPで中国がアメリカを追い抜いて世界1位になると予測しているところもある。

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