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震災後の株式市場に何が起こったのか
「2兆円」を連日記録した超大商いの裏舞台

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真行寺[著]
2011/03/24 16:00

東日本大震災後、株式市場はボラティリティが急上昇した。これだけ強烈に出来高を膨らませながら急落したケースは過去に例がない。今後の展開はどうなるのか。(バックナンバーはこちら)

震災直後に殺到した投機筋の投機マネー

 最初に東日本大震災で被害に遭われた方にお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方には、心からお悔やみ申し上げます。

 今回の震災、巨大津波、そしてこれに伴って発生した福島第一原発の大トラブル。それまで中東の民主化デモ、これにつられた原油価格の高騰がマーケットの焦点だったが、世界中の市場参加者の目が日本に注がれることとなった。

 震災後のマーケットの反応は「株安・債券高・円高」。株は「日本売り」といった勢いでパニック的に売られ、日経平均株価は震災直後に一時2000円近くも暴落した。為替については円が史上最高値(対ドル)を更新し、瞬間的に76円台前半を付ける場面もあった。

 震災後のマーケットはボラティリティが急上昇しており、日本の株や先物、為替市場にヘッジファンドの短期資金が殺到している。震災明けの週(3月14日~18日)を見ると、東証1部の売買代金が超大商いの目安とされる「2兆円」を連日で記録した。

 これだけ強烈に出来高を膨らませながら急落したケースは過去に例がない。震災を受けて株を売った投資家が大量に存在した裏側には、その売った株を買った投資家も存在したということ。いったい誰が買ったのだろうか?

 これについて、ある市場参加者は「欧州系の投資家の一角が、急落局面で買い一辺倒だった」と言う。また、米系証券のトレーダーによれば「バスケットの買い注文で、アメリカの投資家から大きいオーダーがきていた」とのこと。一部の海外勢がリターンリバーサル(売られ過ぎた局面で、売られ過ぎ修正の動きを狙うこと)的な買いを入れていたのは間違いなさそうだ。

 ただ、それにしても売りも買いも売買量が多い印象を受ける。この点については、「大きく指数が振れたことにより、値幅取り妙味を商売にする短期の投機筋が日本の株や先物に目を付けた」との声が聞かれ、「出来高が膨らんだ分は、そのほとんどがアルゴリズム(コンピュータにプログラム通り売買させる取引形態)ではないか」との見方もある。

 アルゴリズムが多すぎて、「震災の影響で売られてしまったのはわかるが、売買の中にアルゴリズムが混じり過ぎていて、今取引されている値段が正しいのどうか、どこで買えばいいのかまったく分からなくなってしまう」との不満の声が挙がっているのは事実だ。

 東電の計画停電による企業業績への影響、震災の実体経済に与える影響など不確かな部分は残るなか、「正常なマーケットに戻すためにも、アルゴリズムを規制する必要があるのでは?」との声が、兜町のいたるところから聞こえてくる。

ヘッジファンドの資金取り込みで加速する取引所の競争

 アルゴリズムを駆使しているのは、主にヘッジファンドだ。とくにアルゴリズムが多いのは、もっとも流動性が高い日経225先物。ただ、今回は震災後に3日連続ストップ安となった東京電力(9501)株でも、全株一致後からコンピュータによる高速売買が目立っていた。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 真行寺(シンギョウジ)

    兜町の人脈拡大を真面目に行なっている。金融業界の裏事情に精通し、一部のファンから熱烈な信頼を受けている。

     

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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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