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東日本大震災できびしさを増す新就職氷河期
団塊大量退職の2012年問題は光明となるか

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宮島 理[著]
2011/04/02 10:30

新就職氷河期が、東日本大震災の影響で長引く気配を見せている。一方、2012年には団塊世代が大量退職する。2012年問題と新卒採用の関係を探った。

 東日本大震災の影響で、学生の採用内定取り消しを検討する企業が相次いでいる。2012年度の新卒採用についても影響が及びそうだ。サブプライム問題以来、学生の就職戦線では新就職氷河期が続いてきたが、今後はより厳しさを増す可能性が出てきた。

 1990年代半ばから2000年代半ばまで続いた前回の就職氷河期では、景気回復と「2007年問題」をきっかけに、就職戦線が「売り手市場」に転じた。2007年問題とは、人口比率が多い「団塊世代」(2001年時点で全雇用者の中で13%強を占めていた)が、2007年から2010年にかけて順次、定年退職を迎えることで、労働力不足がやってくるという問題である。

 団塊世代の一斉退職を控えて、それまで抑制されてきた新卒採用が活発化した。同時に、8割以上の企業で再雇用制度が導入され、団塊世代の雇用延長が促進された。60歳で定年退職した団塊世代の多くが、肩書きや待遇面について大幅に見直しをされた上で、65歳まで継続して雇用されるようになった。結果的に、深刻な労働力不足が起きるという2007年問題は回避されている。

 雇用延長された団塊世代は、2012年から順次、65歳を迎えることになる。そのため、「2012年問題」という形で、再び労働力不足が懸念されている。

 2012年問題に伴う労働力不足を補うために、女性の社会進出をさらに推進することが考えられている。現在、日本の高齢者労働参加率は海外に比べて高いが、女性の労働参加率はまだまだ低い。女性の社会進出が進めば、団塊世代の抜けた穴をある程度埋めることができると期待されている。

 一方で、2012年問題は、学生の就職戦線を改善するという分析もある。昨年4月に第一生命経済研究所が公表したレポートによれば、2012年から始まる団塊世代の大量退職が、新卒採用の押し上げ要因になる可能性があるという。ただ、同レポートでは「その頃の景気動向にもよる」とも分析しており、東日本大震災後の景気動向が改善されない限りは、まだまだ厳しい状況が続きそうだ。

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