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 倒壊のおそれがある分譲マンションの解体・撤去が遅れている。その背景には、法律や制度の問題があるようだ。


 仙台市内で、東日本大震災で「全壊」と判定された分譲マンション「サニーハイツ高砂」が解体される。計画では年内に解体が始まり、半年ほどかけて工事を完了するという。14階建て、総戸数189の分譲マンションで、この規模のマンションの解体が決まったのは、仙台市内で初めてのケースだった。

 仙台市は、東日本大震災によって家屋等に甚大な被害を受けた人を支援するため、損壊家屋等の解体や撤去のための費用を市が負担する。被災証明書で「全壊」や「大規模半壊」と判定された建物が対象で、個人が居住する目的で所有する住宅やマンションなどについては「半壊」と判定されたものも含まれている。

 こうした補助もあり、倒壊した建物の解体・撤去は進んでいるもの、市内には「全壊」と判定された分譲マンションが100棟以上あり、一部では思うように作業が進んでいないようだ。

 解体が進まないのはなぜか。分譲マンションの建て替えをする場合、「建物の区分所有等に関する法律」によって、区分所有者の集会で議決権の5分の4以上の賛成を得ることと定められている。しかし、所有者が震災で亡くなってしまい、相続の方向性が決まらないといったケースや、所有者が高齢で認知症になっているケースが多く、全員の同意を得るための調整が難航しているとみられている。

 解体するだけで建て替えをしないケースは、「建物の区分所有等に関する法律」に規定がなく、民法の規定が適用される。この場合、区分所有者全員の同意が必要になるため、ハードルはさらに高くなる。また、仙台市がマンションの解体撤去費用を負担する場合にも、所有者全員の同意が必要になる。

 倒壊の恐れがあるマンションも、法律や制度の問題が複雑に絡み合い、解体を進めるのは難しいようだ。

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