決算書訂正前のものだが……オリンパスの収益構造、売上高をチェック!
オリンパス株――。年初来高値の5分の1をさらに下回る底値、400円台になったところで同株を購入、その後、高値に転じた局面で売却し利益を得た読者も少なくないだろう。まさに、干天の慈雨! リーマンショック、東日本大震災・原発事故、ユーロ危機、米ドル威信低下、タイ洪水、円高など相次ぐ悪材料が重なり、低迷続きの株式市場で痛手を被っていた投資家に、突如舞い込んだハプニングといったところだった。
そんなオリンパスの概要を、あらためて見てみよう。
財テク失敗による損失隠しが発覚する、およそ1か月前の9月6日付け日経新聞。「国境を越え成長していくことも、オリンパスは挑んでいく。」とのキャッチコピーとともに、今回の騒動の端緒ともいえる企業買収などを紹介する異例の全面広告を出稿していただけに、何とも皮肉な巡り合わせだった。
オリンパスといえば、代名詞は内視鏡。大腸がんをはじめ各分野の名医などと作り込んでいくそれは、使い勝手のよさもあって、世界シェア7割を握るとされる。デジタルカメラやICレコーダーも主力製品だ。医療機器と精密機器という、2つの顔を持っているといっていいだろう。同社はまた、子会社のITXを通して、スマートフォンなどの携帯電話端末の販売も展開。ITXは、三井物産・住友商事・三菱商事の3大商社系のティーガイア、光通信に次ぐ携帯電話販売の代理店だ。
オリンパスの10年度売上高は約8500億円。精密機器ではキヤノン、富士フイルムホールディングス(HD)、リコーの“3強”に続く勢力で、セイコーエプソンやニコン、コニカミノルタHDなどと売上高を競う。医療機器分野では、東芝(東芝メディカルシステムズ)やテルモと業界トップグループを形成している。
オリンパスは今後、決算書の訂正を余儀なくされるが、とりあえず既存発表のもので確認しておこう。たとえば、収支構造。1万円のICレコーダーにたとえると、10年度は原価5425円、経費4158円、営業利益は417円。本業の儲けを示す営業利益は、09年度の実績には及ばないものの、08年度を上回る結果だった。

売上高営業利益率でいえば、オリンパスのそれは4.1%。キヤノンや富士フイルムHD、さらには医療機器のテルモやニプロには劣るものの、わが国を代表するパナソニックやソニー、東芝などを上回っており、メーカーとしては合格点といっていいだろう。(次ページへ続く)







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