MONEYzine(マネージン)

一覧から探す

税理士は見た!
本当は怖くない税務署と税務調査

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2012/01/04 10:00

税務署と聞くと「怖い」というイメージを持つ人は多いだろう。経営者や個人事業主の方ならなおさらだ。今回は税理士の立場から見た税務署について、説明してみたい。(バックナンバーはこちら)

以前「マルサの女」が日本アカデミー賞を総なめに

 納税者の中には税務署に対して良いイメージをもっていない人も少なくない。これは悪いことをしていなくても、警察に職務質問されるとドキッとする感覚に似ている。一般の方には馴染みは少ないと思うが「税務調査」と聞くと不安に思うのが普通である。

 映画「マルサの女」をご存知だろうか。国税局と脱税者とのやりとりをコミカルに描いた映画であり1988年の日本アカデミー賞を総なめにしたことからも、一般市民の税務署や税務調査に対する関心の高さが伺える。

 今回は、その税務署や税務調査についての話をしたい。

国税の組織とは?

 あまり馴染みのない国税の組織について解説したい。税を扱う組織のトップは国税庁と呼ばれる官庁があり、国税庁を地方組織のトップとして、広域エリアごとに11の国税局が設置され、管轄ごとのエリアに500を超える税務署が設置されている。

 国税局は、私も受験した税理士試験を実施しているほか、税務署の管理や大口の税務調査を行う組織である。ちなみに「マルサの女」では、ツワモノ揃いの国税局査察部の強制調査が描かれている。査察部のことをマルサというが、国税局にはマルサ以外にもつわものがいる。それが資料調査課である。資料調査課は「リョウチョウ」と言われ、マルサが強制調査であるのに対して任意調査を行う部門である。私も何度か資料調査課の税務調査を経験しているが、調査能力は説明するまでもなく有能な部隊である。

「やべっ、国税が入った」

 身の回りで「やべっ、国税が入った」という話を聞いたことはないだろうか。これは「税務調査が入った」ということだが、多くの場合、国税とは国税局ではなく税務署の税務調査のことである。税務署の職員の名刺にも「国税調査官」などと記載されているので税務署の調査を「国税が入った」ということを耳にすることがある。

 では、意外と身近な税務署の組織はどうなっているのだろうか? 税務署の規模にもよるが、共通して設置されているのは以下の部門である。

【総務部】
一般的な会社にも存在するように税務署内の庶務を担当している。

【管理運営部門】
主に税金の納税に関して担当している

【徴収部門】
税金の滞納に対して催促、差押えなどの対応をとる

【個人課税部門】
所得税や個人の消費税などの調査を担当している

【資産課税部門】
相続税、贈与税などの調査を担当している

【法人課税部門】
法人税や法人の消費税などの調査を担当している

 その他に、規模の大きい税務署になると税務広報広聴官、特別国税調査官、国際税務専門官などが置かれている税務署もある。しかし一般的な税務調査の場合、担当するのは上記の個人課税、資産課税、法人課税の各部門となる。

 では、これら調査を担当する各部門にはどのような役職が存在するだろうか。各部門のトップにあたるのが統括官と呼ばれる役職である。この統括官が税務調査の調査先の選定や調査内容についての裁量権をもっている。もちろん自ら調査を行うこともある。その下にあるのが上席と呼ばれる役職である。調査の経験が多く、統括官を補佐する役割を持っているが裁量権はない。そして、最後に調査官である。調査経験の豊富なベテラン調査官も多いが、調査経験の少ない若手調査官も存在する。

 税務調査を受けるときに、経験が少ない若手の調査官に来てほしいと考える方もいるかもしれない。若い調査官ほど慣れていない分、納税者側が有利なのではないかと思うのも理解できる。しかし若手の調査官の場合、マニュアル通りにしかできず融通がきかなかったり、要領の得ない調査を受けたりする場合もある。そのため、ベテラン調査官に来てもらった方が柔軟に対応してもらうことにより調査がスムーズに終わるパターンも少なくない。もちろん若手だからといって必ず調査に手間取るということではないが。

 では実際の税務調査では、どのようなことが行われるのか? 次から具体的に見ていこう。(次ページへ続く)


【FXランキング】 FXランキング 最新FXランキング スワップFXランキング 手数料FXランキング 口座数FXランキング 会社
【FXを徹底比較】 FX比較 取引コストFX比較 手数料FX比較 通貨ペアFX比較 発注機能FX比較 サービスFX比較 安全

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

もっと見る

著者プロフィール

この記事に登録されているタグ

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

スポンサーサイト

All contents copyright © 2007-2017 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5