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夫婦職人が営む、カスタムメイドの靴屋さん 目先の利益を追わないことが、ものづくりで長く食べていくコツ

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2012/12/19 08:00

 今回は、カスタムメイドの靴屋を営む中村隆司さんのお話です。中村さん夫婦が靴職人、その出会いも職業訓練校で靴づくりを学んでいた時でした。結婚と同時に、靴屋として独立。それからもうすぐ15年、流行は追いかけず、奇をてらわず、愚直に靴と向かい合う毎日です。「目先の利益には走りません。僕が今まで出会った中でうまくいっているのは、成果を急がず、じっくり仕事をしている人ばかりですから」

職人夫婦が営む、カスタムメイドの靴屋さん

 日暮里・舎人ライナーの江北駅近くに、靴職人・中村隆司さん、民さん夫婦の店「Original Shoes and Sandals nakamura」がある。

 コンセプトは「履きやすく、シンプルで丈夫、修理ができる靴」。店内で足のサイズを測り、好きなデザイン、革、カラーを選んでオーダーすると、中村さん夫婦が手作りしてくれる。コロっとした丸みがあり、厳選した国産牛革の風合いが美しいビブラムソールのウォーキング紐靴、ビルケンシュトックのソールを使ったストラップシューズ等、シューズやサンダルはすべて男女兼用だ。

 隆司さんがデザインを考案、それを元に民さんが型紙を描き、ミシンで靴の上部をつくる。そこへ隆司さんが底を取り付けて、完成だ。接客は民さんが担当。穏やかで職人肌の隆司さんと、行動的でコミュニケーション上手な民さん。夫婦が織りなす、良いコンビネーションだ。

 「靴の雰囲気と私達は似ているみたいです。お客様が『丸っこい感じの夫婦』だとおっしゃっていました(笑)」

自分ととことん向き合ってたどり着いた「靴職人」の道

 中村隆司さんは1966年、愛知県に生まれた。洋服が好きで、大学の経済学部を卒業後、服飾専門学校に進学。当時はバブルで、隆司さんの進路は異色だった。

 「大学のゼミで『洋服の専門学校に進む』と伝えると、皆にすごく笑われました。でも教授だけは、『お前らは勘違いしている。これから日本経済に大変な局面が来る、隆司のやろうとしていることは意味のあることだ』と言ってくれたんです。僕は笑ってごまかしましたが、内心すごく嬉しかったですね」

 専門学校に入ってからも、自分の適性と真摯に向き合う。

 「はじめは洋服の仕事を望んでいたのですが、『自分がいいと思う洋服は世の中にたくさんあるけれど、自分が好きな靴はなかなかない』と気づきました。洋服より靴の方が、僕自身を活かせると思ったのです」

 専門学校を卒業後、登山靴のメーカーに就職。靴底を付ける仕事に従事して5年ほど経つと、"自分がつくりたい靴”のイメージが浮かんだ。

 「登山靴はオシャレより、機能重視。登山靴のように、シンプルで機能的、かつ丈夫な“街で履くシューズ”を作りたくなりました」

 また履く人の要望を、靴底だけでなく靴全体にダイレクトに反映させるものづくりがしたかった。しかし組織は分業制。すべての工程にかかわるには、靴職人として独立するしかなかった。

 そこで隆司さんは会社を辞め、靴づくりの全般的な技能を習得するため、職業訓練校に通うことにした。(次ページへ進む)


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