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介護事業の倒産増加、過半数が新規参入組
深刻な人手不足で人件費の高騰も影響

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2015/10/24 18:00

 全体の企業倒産が低水準に抑制されるなか、老人福祉・介護事業の倒産が増加。新規参入した規模の小さい事業所の倒産が目立つようだ。

 東京商工リサーチは10月8日、2015年1月~9月の「老人福祉・介護事業」(有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業などを含む)の倒産状況を発表した。発表によると、1月~9月にかけて老人福祉・介護事業の倒産は前年同期比42.5%増の57件発生し、負債総額も同11.6%増の50億9,600万円となった。個別の負債額をみると10億円以上の大型倒産はなかったものの、負債5,000万円未満の倒産が38件(前年同期比58.3%増)発生。従業員数別では5人未満が38件(同100.0%増)と倍増し、規模の小さい事業所の倒産が目立った。

 倒産した事業所の設立年数をみると、2010年以降に設立した創業5年以内の事業所が29件で全体の50.8%を占めた。老人福祉・介護事業は成長が見込める有望業種として期待され、新規参入する事業者が相次いだ。中には本業不振の穴埋めや経営多角化をめざして異業種から安易に参入した事業所も多く、過剰投資や勝手の違う業種で経営に苦慮しているケースも多いと東京商工リサーチは分析している。

 深刻な人手不足による人件費高騰も経営の重荷になっている。景気低迷期には雇用の悪化で介護業種に人材が集まりやすかったものの、景気が好転しはじめたことで人材が他業種に流出。介護事業は深刻な人手不足に陥っており、それにともなう人件費の上昇が懸念されている。

 エン・ジャパン株式会社が10月8日に発表した「三大都市圏の募集時平均時給レポート」によると、2015年9月度の派遣平均時給は1,549円で、2012年以降の過去最高時給を更新した。職種別の時給をみると、「IT系」が2,007円、「技術系」が1,715円、「クリエイティブ系」が1,681円、「オフィスワーク系」が1,502円、「営業・販売・サービス系」が1,384円、「医療・介護系」が1,367円だった。職種によって特殊な能力や技術を必要とするため単純に比較できないが、「医療・介護系」の時給は他の職種よりも相対的に低く、報酬は魅力的とは言えそうにない。

 4月から介護報酬が9年ぶりに引き下げられるなか、人手不足が深刻化しても人件費の引き上げには限界がある。経営規模が小さい事業所を中心に、老人福祉・介護事業の経営環境はさらに厳しくなりそうだ。

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