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日本人が知らない「日本売り」や「ジャパンバッシング」
連日、豪州のテレビを賑わすトップニュースとは

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橘 尚人[著]
2008/03/28 09:00

 日本が報道される世界のトップニュースを、日本人は自ら見ることができない。「調査」と称した捕鯨で、世界中の顰蹙を買う日本。世界有数の自殺大国でありながら、精神病患者を病人と認めない日本。日銀総裁人事をはじめ、すべての重要問題を先送りにする日本。「JAPAiN」(痛々しい日本)といわれて孤立する日本には、もはや誰も振り向かなくなるかもしれない。

捕鯨の妨害船に乗船していた日本人女性は英雄扱い

「あなたは日本人ですか?」
「そうです」
「それじゃ、あなたを調査するために殺します」「バーン、バーン」

 指をピストルの形にしたインタビュアーは、そう言って、日本人観光客に銃を撃つ格好をした。日本人観光客は困ったような顔をして、笑いながら去っていく。

 ここは、オーストラリアの国際空港。豪州の大手テレビ局によって、日本人観光客を狙った、こんな突撃取材が行われている。

「調査捕鯨」――。反捕鯨大国、オーストラリアでは、連日、このニュースでいっぱいだ。つい先日も、日本の捕鯨調査船が港を出港したというニュ-スが、トップニュースとして放送されたばかり。シーシェパードの一員が、日本の捕鯨調査船を妨害したということで、大きく報道されている。その上その妨害船には、日本人女性も乗船していたということで、英雄扱いされているという。

 調査捕鯨とは、調査のために鯨を殺して生態系などをいろいろな事柄を調べること。国際的にも認められたことなのだが、反捕鯨派からするとそんな野蛮な行為は許されないと、「 人間=日本人 」を例えとして冒頭のシーンにたどり着くわけだ。

 一方日本国内では、こんな批判的なシーンはまったく報道されず、画面に映るのはシーシェパードの妨害行為ばかり。

 ある評論家は、「 日本はなめられているので、こんな妨害行為がくり返されるのだ。もっと強硬手段に訴えてもよいのではないか」 という。

調査捕鯨で本当に得をする人たち

 現在捕鯨を行っている国は、世界で数カ国だけ。そんなマイナーな行為が、はたして世界的な理解を得られるのか。国内でも、一般的な日本人が鯨を必要とするのは、居酒屋で「鯨ベーコン」を注文するときくらいか。それも、ひとりせいぜい一年に数回だろう。

 鯨肉が、学校給食で貴重なタンパク源として供給されていた数十年前とは違って、現在では身近に感じる人もほとんどいなくなっている。全世界的には、環境保護の視点から捕鯨禁止が叫ばれており、日本をはじめとする捕鯨国は少数派だといってよい。

 もはや捕鯨で得するのは、国内の一部の関係者だけといってよいだろう。日本の調査捕鯨を続けるために、シーシェパードなどの妨害行為を、大々的に報道するのは国益にかなっているどころか、世界中のジャパンバッシングを煽っているとしか考えられない。

 このように、いま日本人の知らないところで、ジャパンバッシングが盛んに行われている。実はこんな行為が、経済的にも“日本売り”につながっていくのだ。

報道されない「JAPAiN」(痛々しい日本)

 もう1つここで伝えなければならない日本に関する海外メディアの報道がある。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 橘 尚人(タチバナ ナオト)

    大学卒業後、生命保険会社や投信会社などいくつかの金融機関を経て、現在、外資系投信会社でマーケットアナリストを務める。これまで金融商品の企画・設定から市場の分析に携わり、各方面で実績を積み、高い評価を受けている。一方、格差社会の問題にも関心高く、小泉構造改革の矛盾点を鋭い視点から分析する異色のアナリスト。著書に「石橋は渡るな!‐爆騰狙いのハイリターン投資入門」(光文社ペーパーバックス)がある。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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