「おかげさまで、アマゾンのアフィリエイトの収入も、本1冊の印税より多かった」――自らのブログでこのようにアフィリエイト収入を発表したのは、有名ブロガーの池田信夫氏。本業は情報通信産業やメディア産業を専門としたエコノミストだが、一方で有名ブロガーとして知られており、ブログでは書評などを通じて読者に書籍を紹介することでアフィリエイト収入を得ている。
アフィリエイトとは自分のブログなどを通して書籍を読者に紹介し、その売り上げに応じて「Amazon.co.jp」などのインターネット書店から紹介料を受け取るシステムだ。
池田氏自身も『ネットがテレビを飲み込む日』(洋泉社)や『電波利権』(新潮社)など多数執筆しており、2007年度も『ウェブは資本主義を超える』(日経BP社)などを出版したが、この1年でブログによるアフィリエイト収入が書籍による印税収入を超えたという。
長引く出版不況より、出版社は著者の印税率を低く抑えたり、初版部数を抑えるなどコストとリスクを抑える傾向が続いており、作家やライターが執筆業だけで生計を立てるには厳しい状況だ。そのような中、池田氏のように執筆料が無料のブログを書くほうが、結果的に書籍の印税を上回るケースが出始めている。
池田氏と並び、元ライブドア取締役でオープンソース開発者の小飼弾氏もそのブログで書評を展開し、アフィリエイト収入を稼ぐ有名ブロガーのひとりだ。小飼氏は月に7000冊近くもの書籍を読者に紹介し、50万円程度のアフィリエイト収入を得ていると思われる。本人も 「アフィリエイトでメシが食える状況になっている」 と現在の状況をブログで述べている。
彼らは他人の本を書評することで収入を得ているので、既存の出版ビジネスに頼らずに収入を得ているとは言い切れないが、少なくとも従来の出版社から得る印税とはまったく別の、ブログというメディアで執筆をすることでビジネスを確立させている。今後こうしたケースが増えてくると、インターネットの普及によって出版業界は、既存のビジネスモデルの変革を迫られることになるのかもしれない。
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