原油価格の高騰が止まらない理由
原油価格の上昇が止まらない。一部では投機資金が株式や債券を見限って、今度は商品市場に大量に流入したためとする説を根強いが、ことはどうもそんな簡単なものでもなさそうである。
市場には投機がつきものであり、だからこそ上下に大きく振れることも多いのだが、根拠のない投機ならどこかで必ず落ち着き、収まるべきところに収まるもの。高騰を続けている原油も一時的にはかなりの調整場面を見せるかも知れないが、問題は収まるところがどこなのか、そこが問題なのである。

大胆に分析すればいまの原油価格の三分の一が投機、三分の一が需要増、三分の一が供給側の問題によるものと仮定できなくもない。従って三分の一が投機だとすると投機が収まっても、まだ三分の二の問題は残ることになる。
まず需要だが地球全体の人口はまだまだ増え続ける。1970年の35億人はいまや65億人、そして30年後には90億人となる。仮にそのなかの2割でもいまの日本並みの生活水準になると想定すれば石油や食糧はいくらあっても足りなくなるだろう。
原油をはじめ供給サイドの課題は未解決
いまの中国は一人当たり年間2バレルを消費しているそうだが、所得水準が三倍になるだけでも6バレルになる。それに中国の人口を掛けると天文学的な消費量となることは誰にでも判るだろう。厄介な国が力をつけてきたものである。
もともと国の言うことなど信じるはずもない人たちが、野放図に生活を楽しみだしたら、今度は食糧すら危なくなってくる。いまですら富裕層は農薬を警戒して生鮮野菜は日本のものしか食べないそうだから、カネにものを言わせて日本の野菜や果物も急騰するのではないか。
需要がかくも増大するなかで、原油をはじめ供給サイドの課題は未解決のままである。
サウジなど大産油国も、これからは新規油田は掘らない。砂漠の中に保存しておくという方針のようだし、メキシコも増産の余地少なく、ブラジルの新しい油田も実際に石油が出るまではまだ時間がかかる。
こう考えてくると一部で囁かれている1バーレル200ドル説どころか、もっと上がりそうだと考える人が出てくるのは自然だろう。無為無策の日本はすでにマグロで中国に買い負け、アワビも買い負け、そのうち原油も買い負けという日がくる可能性も高い。
















