円安がFX人気の追い風に
個人の資産運用で、株と並び定着したFX(外国為替証拠金取引)。当連載では、10年前にFXが誕生した経緯から、市場でどのように現在の地位を確立してきたのか、上田ハーロー株式会社・マーケット企画部の吉田文吾氏にお話を伺い、そのプロセスをまとめてきた。今回は、為替市場やFXの現状、今後の見通しについて触れておきたい。
2005年に改正された、金融先物取引法。これによりFX取引会社は登録制になり、投資家保護も徹底。悪徳業者は市場から駆逐され、業界の健全化が急速に進んだ。FXもここ数年は一般投資家が増えたことで、マネー雑誌などで取り上げられるなど、露出も増え、露出が増えたことでFXを未体験だった人々からの注目を浴び、投資家が増える好循環が起こっている。FX人気は依然続いており、今後は一層の拡大期を迎えると予想されている。

2005年の法改正と同時期に始まったFX人気の理由の1つに、当時の為替相場が好影響を与えていたと吉田氏は振り返る。
「当時の円安トレンドも少なからず、FX人気に影響しています。為替レートが右肩上がりを続けるなか、円を売って、外貨を買えば、利益を得やすい状況でした。さらに、外貨を買うことでスワップ金利も得られたので、効率的な投資という印象もありました」
円安基調はその後も継続。ドル円相場は、2007年7月に実質実効為替レートベースで22年ぶりの安値を記録。2005年1月以降、円は25%も下落し、120円台半ばまで円安にシフト。
この頃、FXの「ウマさ」にとり付かれた投資家は少なくなかっただろう。
この時期については本連載の第4回で為替チャートも掲載しながら詳しく解説しているので、ぜひ参照していただきたい。FXで儲けた投資家が脱税などを行い、メディアなどで騒がれたのもこの頃だ。
ところが当然良い時期はずっとは続かない。直後、市場に激震が走る。それが、アメリカ発の「サブプライムショック」だ。(次ページへ続く)















