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 冷静になって考えてみれば、ほとんどの詐欺は馬鹿げており、騙されるはずのないものばかりである。ではなぜ人々は騙されてしまったのだろうか――。( バックナンバーはこちらから

 


M資金詐欺とは

「M資金詐欺」という犯罪手口をご存じだろうか。
 いわゆるM資金詐欺とは、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が旧日本軍から徴収し、現在も極秘に運用されていると噂される架空の秘密資金に基づく詐欺のことをいう。

 M資金詐欺は通常、社会的地位が高く資金管理能力に優れた特別な人だけに、M資金の一部を非常に有利な金利等で貸し出すなどという形で切り出される。

 そして、その申込には信用の裏付けのため手数料が必要となる。ところが、数千万円にものぼる手数料を支払いM資金からの貸し出しを待っているものの、すでに詐欺師は逃亡しているという詐欺である。

 ちなみに、M資金の「M」とはGHQ経済科学局の第2代局長であるウィリアム・フレデリック・マーカット(William Frederick Murcutt)少将の頭文字の「M」であるという説が有力である。

 タネをあかせば、あきれるほどの馬鹿げた詐欺である。しかし、M資金詐欺は、その名称や資金の拠出根拠などを変えて世界中で日々跋扈しており、毎年莫大な被害金額を生んでいる。

 このように冷静になって考えてみれば、ほとんどの詐欺は馬鹿げており、騙されるはずのないものばかりである。あなたもきっと、「自分は詐欺にひっかかるほど馬鹿じゃない」「騙されたのはよほど脇が甘い奴なのだろう」と思っているに違いない。

 確かにそのとおりである。

  冷静な状態のあなたを騙すのは、不可能に近いと言っても良いかも知れない。しかし、実際には社会経験豊富な凄腕社長や百戦錬磨の投資家などが、次々と詐欺の被害に遭っている。どうしてこのような事態が生じうるのだろうか?

被害者は「普通の人」ばかり

 私は弁護士として実際にこれまで複数の詐欺被害者に会ったことがある。(次ページへ続く)



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プロフィール
横張 清威ヨコハリ キヨタケ

1976年生まれ。みらい総合法律事務所パートナー弁護士。民事、刑事事件全般を扱う。徹底的に依頼者の立場に立つ業務遂行を信条としている。趣味は旅行・ドライブ。個人のホームページ「顧問弁護士によるコンプライアンス経営」にて契約書作成に関するセミナーや異業種交流会の情報を発信中。


本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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