国内大手自動車メーカーの3社の販売戦略は小型車・ハイブリッド車に注力するという共通点がある。いったいその理由とは?



 トヨタ自動車は、軽自動車より短い全長3メートル未満の超小型乗用車「iQ」を年内に発売予定、日産は10月2日に開幕するパリモーターショーで、「マーチ」よりもひと回り小さいコンパクトカー新型「ピクソ」を世界初公開すると発表、一方、ホンダも同パリモーターショーで世界で最も安価なハイブリッド車となる新型「インサイト」を発表予定した――。

 国内大手自動車メーカーの3社が、打ち出す販売戦略には共通点がある。それは、小型車・ハイブリッド車に注力している点だ。

トヨタ「iQ」

 一般的に大型車などの高級車は利益率が高く、小型車などの低価格車は薄利だ。ハイブリッド車は低価格ではないが、開発コストの負担が大きく、利益率は低い。メーカーとしての本音は、利益率の良い高級車に力点を置きたいところだが、世界的な景気後退、原油高の高騰、インドや中国などの新興国で乗用車を購入する中間所得層が出現したことにより、世界の自動車需要は、小型車やハイブリッド車など車体価格や維持コストが低い商品へシフトしている。トヨタや日産、ホンダなどが超小型車やハイブリッド車などを相次いで開発・販売を発表し、戦略が似通ってしまったことには、こうした自動車メーカーを覆う厳しい状況がある。

 実際に北米などではそれまで売れ筋だった大型車などは、景気減速などの影響で、日系メーカーの多くが減産体制に入っている。利益率は高くてもあまり売れない大型車を作るよりは、小型車やハイブリッド車の薄利多売で、現在の苦境を凌ぐという戦略に取らざるを得ないのが、自動車メーカーの現況のようだ。

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