ここ数年、六本木ヒルズのテナント企業が立て続けに不祥事を起こし、そのブランド力に陰りが出ている。



 2003年4月にオープンしてから、はや5年経った六本木ヒルズ。竣工までに17年を要し、総事業費約2700億円、敷地面積12万平方メートル、商業テナント数230を誇る「小都市」は、デベロッパーの森ビルが自身のプライドをかけて臨んだ一大プロジェクトだ。

 同社の期待通り、オープン後はライブドアや楽天などの勢いのあるIT企業やベンチャー企業が次々と入居し、本社を置く企業群の代表者たちや六本木ヒルズ内の住宅棟である高級マンションに住む裕福な住人たちは「ヒルズ族」と呼ばれ、話題をさらった。ブランドショップや有名レストランもテナントに多く入っていることで、来街者数は順調に推移し、半年後に2600万人を記録し、有名スポットとして定着、その後も都内の名所としてブランドを築いてきた。しかしここ数年は同ビルのテナント企業が立て続けに不祥事を起こし、そのブランド力に陰りが出ている。

 ブランドのイメージダウンの始まりは2006年に起きたライブドアショックだ。この年、ライブドアは証券取引法に抵触し、社長の堀江氏を始め取締役が退陣、捜査は同じくヒルズの住民である村上ファンドへと飛び火し、同社はファンドを解散、六本木ヒルズから完全撤退した。その後も、スキャンダルは続き、08年に入ると人材派遣会社のグッドウィルが違法派遣の発覚により、事業許可が取り消され、7月末に全事業廃止へ。そして今月16日にはリーマン・ブラザーズが経営破綻・・・。六本木ヒルズを代表する住人たちが次々と事業に躓き、インターネットではこれら一連の事件を結びつけて一部ユーザーから「ヒルズの呪いだ」などと揶揄されるなど、六本木ヒルズのイメージは下降し、ブランド失墜の危機にあるのだ。

 入居率をみても六本木ヒルズの不調は感じることができる。同じく六本木に2007年3月に開業した東京ミッドタウンの入居率は2008年3月時点で100%なのに対し、六本木ヒルズは92.5%。三菱地所が丸の内に所有する高層ビル30棟の平均稼働率は99%以上で推移しているので、現在の六本木ヒルズの入居率は低い水準にあると言える。

 これにはイメージダウンの他、楽天やライブドアのように賃料削減のために移転する企業も増えていること、近隣に東京ミッドタウンや赤坂サカスなどがオープンし、人気スポットとしての目新しさが薄れてきたことが原因としてあげられる。国内最大級の市街地再開発プロジェクトとして2003年4月にオープンしてから5年経ち、六本木ヒルズは最初の過渡期に差し掛かっているのかもしれない。

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