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我々投資家に何ができたのか 08年10月の歴史的暴落を振り返る

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2008/11/03 09:00

 景気後退どころか恐慌という言葉まで聞かれ始めた今日この頃。08年10月の日経平均は26年ぶりの安値を記録という、1年前には大方が想像もしなかった水準で推移しました。後付け講釈となりますが、後学のために、このような暴落時の相場の見方と手法を考えてみましょう。(バックナンバーはこちら)

先月の歴史的暴落を振り返る

 短期金融市場の機能不全や、ファンドの換金売り等、さまざまな理由から売られ買われない日々が続き、「ファンダメンタルズもテクニカルも通用しない説明のつかない暴落だ!」との悲鳴が聞えた10月相場となりました。

 投資(投機)初心者には馴染みの浅い、サーキットブレーカー、トラッキングエラー等々の言葉が日々聞かれる10月相場でしたが、そのような特殊要因だけでなく、個人投資家に馴染み深いファンダメンタルズ分析、テクニカル分析で、「なぜこれほどまでに買われなかったのか?」「買うのであればどうすればよかったのか?」を、気をてらわず、後学のために、教科書的な見方で振り返ってみましょう。

 株価とは常に理論的に動くものではなく、「なぜ買われないのか」「なぜ株価が下がるのか」を、目先的・短期的に考えることに意味はありませんが、08年10月の歴史的暴落を考えるということは、今後の投資活動の糧とはなると思いますので。

 相場分析を大きく分類すると、その手法は以下の2つです。

1. 企業を分析し個別のファンダメンタルズから相場の方向を探る手法

 経済指標から景気の現況と先行きを分析、推測することもこれに該当します。先月の株価暴落は、1929年の株価暴落、世界恐慌に例えられる報道が多くなっていました。
 各国から発表される経済指標は数10年ぶり、統計以来初といった極悪の数値が多々見受けられ、これによる先行き不透明感から、現在の個別企業の(現況における)割安感にも、先行きの悪化懸念から買われないという状況が続きました。

 「現在の株価は割安だが、今後どうなるかは分からない」との思いから、歴史的割安水準に株価は放置され、更に売り込まれたのです。

2. 投資家(心理)を分析し、値動きを追求する手法

 チャート、テクニカル分析も、これに該当すると言えるでしょう。チャート、テクニカル分析とは、過去の経験則を現在に当てはめ、未来を推測するものです。
 つまり、過去のローソク足、テクニカル指標がこうであったから、その過去の状況に近い現在は、今後このように動くのであろうとの考え方です。

 チャート、テクニカルそのものが機能する(未来を表す)のではなく、チャート、テクニカル分析を基に、投資判断をした投資主体と資金が多い方向に、株価が動くという考え方です。
 ということは、語弊があるかもしれませんが、チャート、テクニカル分析とは過去の経験則に基づく心理的分析方法とも考えられます。

 現在の金融市場の危機、株式市場の混乱は100年に一度と言われています。もし本当に100年に一度の危機であれば、過去の経験則を現在に当てはめれば、買えないという結論に至ります。
 チャート、テクニカル分析を心理的分析方法と考えれば、当然100年に一度の危機下で心理状態がいいはずもなく、これもまた買えないとの心理となります。

 しかし本当に買えなかったのか、買わない方がよかったのでしょうか?考えてみましょう。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • Heyward(ヘイワード)

    本業絶不調のため、やむなく相場で食っている一個人投資家。
    「勝たなくてもいい・負けなければ。負けても負けの金額を限定すること!」をテーゼに先物相場で日々奮闘中。
    楽観的・魅力的な先物相場の見方は証券会社にお任せして、私からは先物の恐ろしさ、個人投資家が陥りやすい相場に潜む罠、相場に起こる事象の見方・解釈、相場に挑む際の心の持ちよう等々を、個人投資家ならではの、しがらみのない立場で、皆様にお伝えできればと思います。
    日々の相場概観、ザラ場リアルタイム情報はブログ「株と先物の勉強会」にて更新中。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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