MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

【給料】流通業界の地域格差
進む年収の「西高東低」

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 スーパーマーケットの給料は、『西高東低』が顕著だ。「ジャスコ」や「マックスバリュ」ブランドを展開するイオンでは、最低のマックスバリュ北海道とマックスバリュ西日本では180万円を超す格差が存在する。(バックナンバーはこちら)

イオンの人件費支出は6300億!

 パン、菓子、メン類、食用油、みそ、ビール…。食料品の値上げ発表が相次いでいるが、ガソリンや灯油に比べて家計への影響がまだ軽微にとどまっているのは、大手スーパーなど流通各社が防波堤の役割を果たしていることも要因だ。

 流通2強のセブン&アイ・ホールディングス(HD)とイオンなどは、メーカー品より安いプライベートブランドを大量投入するなどして値上げに対抗する姿勢を見せている。

 食品メーカーの値上げ分が店頭価格に転嫁された途端、家計は大きなダメージを受けるだけに流通各社には頑張ってもらいたいものだが、流通業界はいくつかの課題を抱えているのも事実。ひとつは、販売・顧客減少に歯止めがかかっていないことだ。

 経営コンサルタントとして大型ショッピングセンターに対抗する店づくりを手がけるほか、『社長、狙ってるお客さん違っていませんか?』などの著作もある長谷部光重氏は指摘する。

「少子高齢化ということは、人口が減り続けるということ。『多死化』の時代を迎えているのですが、その認識がまだまだ浅い。具体的にいえば、ひとりの常連客を失うと、年間で96人の顧客が失われるのです」。

「生鮮食品店やスーパーの生鮮食品売場の顧客は、平均すれば週2回足を運ぶもの。1か月で8回、年にすれば96回です。そして、1回3000円の買い物だったら、たったひとりの顧客を失うだけで、年間で30万円前後の売上が減ってしまう。10人なら300万円、100人なら3000万円の減少です!」

利益構造を1本100円のダイコンにたとえると

 利益率の低さも流通各社に共通する問題点。不動産収入などを含め、セブン&アイHDとイオンのグループ全売上高、それに売上原価や人件費などを1本100円のダイコンにたとえることができる。セブン&アイHDはダイコン1本を100円で販売して営業利益は5.9円、イオンは4.4円である。

 費用や経費はどうか。セブン&アイHD66.9円、イオン64.0円という売上原価に次いで比重が大きいのは、やはり店舗関連連費用や人件費関連ということになる。

 実際、セブン&アイHDは売上5兆3378億円に対して、人件費関連の支出は約4700億円(従業員給与・賞与3993億円、賞与引当金繰入額147億円、退職給付費用104億円、法定福利厚生費461億円)。

 イオンは4兆8247億円の売上に対して、人件費関連の支出は6300億円弱(従業員給料・賞与5359、賞与引当金繰入額147億円、法定福利厚生費782億円)である。

 さすがに、1社だけの人件費で8000億円を軽く超すトヨタ自動車のそれを下回るが、グループ全体で5000億円から6000億円規模の人件費負担が軽くないわけがない。何と外食産業の日本マクドナルドHDと吉野家HDの売上合計を上回る数字なのだ。

イオン・セブン&アイHDの従業員の年収は…

 次に流通2強のグループ各社の具体的な年収も見ていこう。


  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5