投資行動を振り返る
このような状況下では新たな投資機会を探ることに加えて、記憶が新鮮なうちに投資に関して自分なりの教訓をまとめることにも大きな意味があると考えられます。今回の相場は、100年に一度とは言われていますが、程度の差こそあれ数年程度の周期で小さなバブルは起こっているのです。
「人間(あるいは投資家)には希望という名の病理がある」 といわれることがあるように、多くの投資家は損失が出ても当初の判断にこだわり、結果として損失が拡大してしまう傾向があると言われています。「仕事が忙しくてポジションはそのままにしてある」とか「目先の動きは気にしないから」という理由もよく聞くのですが、実は損切りの機会は何回もあったけれども、その都度決定を先延ばしにしてきた事例も少なくないかもしれません。
投資格言では「利食い千人力 損切り万人力」あるいは、「利食い千両 見切り万両」といわれるように利食いも大切だけれども損切りの方がもっと重要と言われています。今回の経験から、もし、「その通り」と思われるのであれば、1年後、2年後の自分にこういった趣旨の内容のメールが届くようにタイマー等で設定しておくといった小技も有効と思われます(何しろ自分の言葉なので重みが違います)。
失敗を認める回数が少ないから気になる
一般に、失敗が少ない方ほど、それを認めることに抵抗があるように考えられます。例えば、投資において、3回プラスの成果の後で1回のマイナスという場合に、その1回の失敗を認めるには勇気がいるかもしれません。しかしながら、100回プラスで34回マイナスなら、34回目のマイナスを認める心理的な抵抗はほとんどないと考えられます。つまり、プラスにもマイナスにも、成功にも失敗にも慣れるというわけです。
eワラントユーザーの中には日経平均プットやNYダウのプット、最近では韓国200種プットを上手に利用し収益を上げることができた方も少なく無いようです。こういった投資家の取引パターンを見ると、見切りも早いように思われます。投資には様々なスタイルがあると思いますが、「利食い千両見切り万両」を実践できるようになることを目指すのであれば、以下の様なポイントが上達のヒントになると思われます。
1.投資資金を分け、手元にキャッシュを残す
2.投資対象を日本株や為替相場にこだわらず、広い視野を持つ
3.投資タイミングをずらす
4.利食い、損切りを徹底する
5.最大損失を管理する(利用するツールの特性を考え、レバレッジ20倍なら価格が5%ジャンプしたらどうなるか考えてみる)
次に「原油高騰一服と円高」について考えてみましょう。(次ページへ続く)