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「原油相場」激動の1年を振り返る 08年中東の原油収入は100兆円

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2008/12/15 09:00

 石油に依存しない経済体制を目指すドバイ。しかし、周辺諸国からの投資目的で資金が流入し、その源がオイルマネーであることを考えると、ドバイへの見方が変わってきます。(バックナンバーはこちら)

原油価格の影響を受けるドバイ

 UAEには豊富な天然資源が眠っています。ドバイの石油依存度は低く、また石油埋蔵量も少ないですが、UAEは世界有数の原油産出国であり、潤沢な資金を元手に近代的な国際都市へと変貌を遂げ、急速な経済発展を続けています。

 日本が中国や韓国などアジア圏に投資をするのと同じように、湾岸諸国も近隣のドバイに投資をするため、ドバイは石油依存度が低くても、原油価格の影響を受けると言えます。原油価格が上昇して余分なお金ができたから、投資に回そうと考える湾岸諸国からお金が入ってくるのです。

 そうなると、ドバイに投資をする時には、原油価格の値動きが気になりますね。今回は、石油の基本知識を整理していきましょう。

ホントに数十年後に石油が枯渇する!?

 現在、「あと40年で石油がなくなる」と言われています。私たちが子どもの頃から、「あと何年したら石油がなくなる」と聞いていますが、何十年も前から同じことが言われ続けています。それでは、一体、石油はいつ世界からなくなってしまうのでしょうか。

 石油は大きく分けて3つのタイプがあります。発見されて採掘可能な石油、発見されているけれど技術的な問題などで採掘できない石油、まだ発見されていない石油の3種類です。石油が埋蔵されていても、採掘するためのコストが見合わない場合や、技術的な問題で採掘することが難しい場合があります。

 通常、埋蔵量というと、1番目の「発見されて採掘可能な石油」を指し、これを確認埋蔵量と呼びます。一方、地球上にある発見された石油の総量を原始埋蔵量と呼び、技術的な問題などで採掘できない石油も含まれています。確認埋蔵量は一定の決まった量ではなく、技術進歩によって採掘できる石油が増えたり、新しい油田が発見されたりすることで増加します。30年前、40年前から同じことが言われているのは、このためです。

 そうはいっても、資源は有限であるため、いつかは無くなるものです。「可採年数」という指標がありますますが、これは現在の確認埋蔵量を年間消費量で割った数値で、現在の生産を何年続けられるかが分かります。石油があとどれくらいあるかを表す時に、可採年数が使われます。

 注意しなければいけないのは、可採年数は絶対的なものではなく大体の目安になるということ。先程述べたように確認埋蔵量は増加するため、可採年数も変動します。例えば可採年数が30年の国が30年後に石油が枯渇するという訳ではありません。

 2007年の世界の石油の可採年数は41年であり、地域別に石油の可採年数を見てみると、中東が82.2年、中南米が45.9年、アフリカが31.2年、欧州・ユーラシアが22.1年、アジア・太平洋が14.2年、北米が13.9年でした。石油埋蔵量の多い中東は群を抜いて可採年数が長く、中東と中南米以外は世界平均を下回っていることが分かります。

世界の石油の6割は中東に集中

 世界全体の原油埋蔵量でも、中東のシェアは6割を超えます。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 内藤 美穂(ナイトウ ミホ)

    1984年生まれ。株式会社ガジェットウェア代表取締役兼CEO。大学在学中にガジェットウェアを設立。日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2009」キャリアクリエイト部門10位受賞。外資系投資銀行やベンチャーキャピタルとのパイプを持つ。学生時代より投資家としてTV、新聞、雑誌など各メディアに取り上げられる。18歳の頃にeワラント取引を始めたのをきっかけに、日本株、中国株、FXなどを取引する。現在、投資関連事業の一環として「ドバイ株ドットコム」でドバイ株口座開設サービスを提供している。
    Miho Naito CEO blog」でブログを更新中。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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