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【ギョーカイ裏話】
クビになった40代証券マン、転職諦めトレーダーに

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2008/12/20 09:00

 アラフォー世代の転職事情は本当に厳しいようだ。出席者の元ディーラーA氏(40歳)は、3ヶ月前に仕事を失い、「年内に仕事を見つける」と意気込んでいた。しかし、今では転職活動をしている素振りすらない・・・(バックナンバーはこちら)

「リストラされました」にノーサプライズの証券業界

 先日、市場関係者の集まる忘年会に参加させてもらった。外資系証券から国内大手、中堅証券まで会社はマチマチで、人数は約20名程度だった。職種もファンドマネージャーからアナリスト、セールスまでさまざまで、毎年恒例の仲良し飲み会といった風情である。

 その当日も、ご時世を反映するように、「今日突然クビになりました」 という某米系証券のトレーダーが出席していた。こういう外資系のクビ切りがどのように宣告されるのか・・・。ある外資系証券の例では、朝の会議中、「○○さんと▲▲さん、ちょっといいかな」と別室に呼ばれたという。

 呼ばれなかった「生き残り組」は、そのまま会議を続けていたが、「ちょっと」にしては遅いなと感じていたという。すると、30分ほどして戻ってきた呼び出され組は、
「今日で終わりになりました。今までお世話になりました」
とつぶやき、荷物を整理して当日中に会社を去っていったのだそうだ。

 ドライな外資系といっても、働いているのは日本人。やはりショックから涙を流すものも多く、残された人間の仕事に対するモチベーションも急激に低下するという点ではどこも一緒だ。

 話をもとに戻すが、その忘年会の席では、「今日リストラされました」に特段の悲壮感が生まれなかった。「やっぱりな」というのが業界の暗黙の了解というのも理由だが、すでにリストラされた元市場関係者も多く参加していたからだ。

 アラフォー世代の転職事情は本当に厳しいそうだ。出席者の元ディーラーA氏(40歳)は、3ヶ月前に仕事を失い、「年内に仕事を見つける」 と意気込んでいた。しかし、今では転職活動をしている素振りすらない。では今何をしているのか? 私の知る限り、かなりの人数の元市場関係者が、自宅で株の売買をしている。

 そして、そんな一線で活躍していた元ディーラーのA氏は、10月~12月の相場でもの凄いパフォーマンスをあげていたのだ。2ヶ月半で元本を80%も膨らませたのだ。さすがプロは違うな、と感心したものだ。

 聞いた当初、彼はディーラー当時と同じ、「スキャルピング(1カイ2ヤリで超短期売買を繰り返す手法)」で利益を稼いでいるのだと思った。しかし、実際は職業でディーリングをやっていた頃とは異なる方法で売買していたという。彼が高いパフォーマンスを挙げた手法は、多くの個人投資家にも参考になるため、ここで紹介したい。

2ヶ月半で元本を80%も膨らませたA氏の手法

 まず、自宅で売買をした感想は「会社でディーリングするのと比べると設備面に弱点がある」のだそうだ。証券会社のディーリング部では、『東証端末』という東証参加者の証券会社だけが使える端末があり、これで直接注文が出せたりもする。

 この東証端末はスグレモノで、個人投資家であれば売り買いとも上下5本(大証は8本)ずつしか見ることができない板情報を、指値が入っている価格全部見ることができるのだ。そのため、通常の板情報からは見えない大口の売り注文が判ったり、それぞれの件数まで見れるため、「変な注文」に早い段階で気付くことができる。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 真行寺(シンギョウジ)

    兜町の人脈拡大を真面目に行なっている。金融業界の裏事情に精通し、一部のファンから熱烈な信頼を受けている。

     

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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