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突然の黒字倒産に社員も株主もびっくり
危険な会社の見分け方はあるのか

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 昨年、不動産投資ファンドのリプラス、レイコフ、ランドコムが立て続けに経営破綻した。金融機関が不動産融資に超保守的になっていることが業界の苦境に拍車をかけており突然倒産するケースが増えている。黒字倒産のシグナルを察知する方法はないのか――。(バックナンバーはこちら)

取締役の報酬は1200~2400万円弱だった

 先が見えない1年のスタート。不動産投資を手がける各社にしても同様だ。自ら組成・運営するファンドなどを通して不動産を買収、それに付加価値をつけて売却するという不動産流動化・証券化事業が、急速な市場の冷え込みで行き詰まっていることが主な要因。

 金融機関が不動産融資に「超」がつくほど保守的になっていることも苦境に拍車をかけている。上場企業関連ではすでに、リプラス、レイコフ、ランドコムが経営破綻。リプラスはJリート(上場不動産投資信託)のリプラス・レジデンシャル投資法人のスポンサー(現在は交代)でもあっただけに、Jリートへの影響も懸念されるところだ。不動産投資会社にとって、Jリートも不動産の主要売却先の1つである。

 リプラスの従業員年間平均給与は635万円。レイコフは605万円。ランドコムは534万円。30歳半ばという平均年齢は別にして、平均勤続年数が2年に満たないことを考えれば、悪くない給与水準だったといっていいだろう。取締役も格別に高給とはいかなかったが、それでも1人当たり平均で1200~2400万円弱の報酬だった。

 経営に深くタッチする経営陣はともかく、社員にとっては「よもや」の事態。3社とも、直近の決算では利益を計上していただけに、なおさら「突然死」に戸惑ったとして不思議ではない。経営破綻、とりわけ黒字倒産のシグナルを察知する方法はないのか――。

 表を見てもらいたい。リプラス、レイコフ、ランドコム3社の主な経営指標をまとめたものだ。

 売上高と経常利益、純利益は損益計算書(PL)から抜き出したもの。手持現金、棚卸資産、有利子負債は貸借対照表、いわゆるバランスシート(BS)に示される。「CF」はキャッシュフローのことである。以下、税理士の池田陽介氏(池田総合会計事務所所長)のアドバイスを中心にまとめてみた。

 3社とも売上高を伸ばし、利益を計上していたのは事実。ただし、各社の純利益は数億円から多くても10億円台。それに対して、BSに示されている有利子負債(借金)は、各社それぞれの純利益の20~40倍規模で、リプラス400億円台、レイコフ200億円弱、ランドコム300億円台だった。

 では次に3社の手持現金や不動産投資関連会社の給料を見ていこう。(次ページへ続く)


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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