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「不敗神話」に沸いたIPOブームのその後

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2007/10/01 11:30

IPO投資は、株式投資の醍醐味を感じることができる投資法です。本連載では、知られざるIPOテクニックを余すことなく披露します。(バックナンバーはこちら)

そもそもIPOって何?

 皆様はじめまして。フィスコでIPOを担当している岡村といいます。

 これから、日本株投資で、最も高い勝率に期待できる“IPO”について、回を分けて紹介していきます。IPOのイロハから、IPO投資のテクニックまで、余すことなく披露しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 さて、まずは初回ということで、IPOの用語解説からスタートしましょう。そもそもIPOという言葉ですが、英語の「Initial(I) Public(P) Offering(O)」の頭文字を組み合わせた略語です。株式を初めて証券取引所に公開することを指し、私たち投資家は、株券の保有・売買という形で参加することが可能になります。

 IPOすることで、企業は、

  1. 資金を株式市場からダイレクトに調達できるようになる(銀行借り入れに頼らなくても良くなる)
  2. 知名度やブランド力、信用度の飛躍的な向上(上場審査の通過によって安心感が生まれる)

などのメリットを受けます。

IPOの魅力

 IPOの最大の魅力―。これを表現するなら、“秘めたる爆発力”の一言に尽きます。株式投資の醍醐味を最も感じられる瞬間は、買った銘柄が思い通りに上昇して、儲けられた瞬間といえます。「試合に負けたけど勝負に勝った!」なんて満足して、笑顔で資産を溶かす人は滅多にいないですよね。

 証券口座を開いたのだから、せっかくならお金を膨らませて銀行口座に戻したい―というのが本音でしょう。また、株を持った状態は不安なので、できれば決着は早く付けたいところです。そのニーズを満たす、唯一無二の投資法こそ、このIPO投資といえます。

 実際、昨今のIPOブームによって、日本中に“IPO中毒”なる投資家は数多く生まれました。今でもそうですが、投資歴の長い個人投資家の中にも、IPO投資しかやらない方が大勢います。

 これほど投資家を虜にしたIPOの魅力は、すべてはその輝ける実績にあります。この栄光の記録は、後ほどご紹介します。

 ひとまず、ここでいう「IPO投資」とは、ブックビルディング(需要積み上げ)で公募株の抽選に参加し、これをゲットして上場後の値上がり益を狙う投資法とだけ覚えておいてください(ブックビルディング参加など、細かい流れは次回詳しく説明します)。

 上場後しばらく上昇する銘柄もありますが、銘柄選別以上に地合いに左右される傾向にあるため、基本は初値売却をオススメします。そして、膨らんだ資金を次のIPOに仕向ける雪だるま式作戦で臨むのが最初はベストでしょう。以下、これを実践してきた先人たちがどれほどの利益を得てきたか、その成功例を紹介します。これを見てビビっときたら、迷わず “IPOワールド”に飛び込んでみてください!

IPOの2000年以降の歴史

 IPOは、その高い実績で投資家のハートをつかみました。まずは、回りくどい話抜きに、2000年から2007年8月29現在までの栄光の記録をご覧ください。

2000年~2007年IPO年別実績
※勝率は同値も勝ちに含めています。
  上場社数 初値騰落率
平均(%)
IPO投資
の勝率(%)
2000年 204社 18.3% 72%
2001年 170社 44.1% 77%
2002年 124社 34.6% 84%
2003年 121社 52.9% 89%
2004年 176社 100.9% 96%
2005年 158社 134.4% 98%
2006年 188社 77.0% 89%
2007年(8/29時点) 87社 45.4% 81%

 表の初値騰落率平均というのが、年間で平均して、公募価格に対し初値がどれだけ変動したかを表しています。2000年はネットバブルが崩壊した時期で、IPOも不調を極めました。それでも、年間204社の初値騰落率平均は+18.3%ですので、100万円投資すると118万円程度に膨らんだことになります。

 そして、目を引くのが、2004年と2005年。この時期に未曾有のIPOブームが訪れ、初値騰落率の年間平均で+100%を上回る成績を残しました。2005年の+134.4%は、100万円の投資で234万円以上に膨らんだイメージです。日経平均でいえば、2003年4月のバブル後安値(7603.76円)から、約4年間かけて上昇した分と同等の成果が一瞬で得られた計算になります。あまりに儲かったことで、“IPO不敗神話”なる言葉まで生まれました。

 それでは、次に2000年以降の初値上昇率ランキングと、初値下落率ランキングを公開します。


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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