MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

素人でもかんたん理解!
「くりっく365」のメリット・デメリット

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2009/01/25 13:00

 FXについて調べるとよく出てくるキーワード「くりっく365」。何のことかよくわかない人も多いでしょう。ここでは「くりっく365」についてその特徴とメリット・デメリットについてわかりやすく説明したいと思います。

「くりっく365」とは何か

 FX (外国為替証拠金取引) 取引を行う場合は大きく分けて「店頭取引」(非取引所取引)と「くりっく365」(取引所取引)に分かれます。

「店頭取引」は業者と個人投資家が直接取引を行う方法で、相対取引と呼ばれることもあり、FX相場の約9割はこの店頭取引によるものです。代表的な業者は「外為どっとコム」や「マネーパートナーズ」「FXCMジャパン」などです。

 一方、「くりっく365」とは東京金融取引所が市場を開設・運営している外国為替証拠金取引のことです。MONEYzineのこのコーナーでも紹介していますが、くりっく365には「ハーベストフューチャーズ」や「ばんせい証券」など16社が参加しています。

くりっく365のメリットは?

 くりっく365の2大長所、それは「税金面のコスト削減」と「公的機関での取引による安心感」です。特に税金面でのメリット(優遇点)は、一般のFX業者に比べて大きな違いがあります。そのキーワードとなるのが「損失の3年間繰越控除」、「他の運用資産との損益通算」、そして「申告分離課税」です。

損失の3年間繰越控除

 FXの取引を行っていれば、当然毎年発生する損益に対して税金が課されます。その課税に関して、通常のFX取引では翌年度以降に損失分を持ち越すことができませんが、くりっく365では持ち越すことができます。

他の運用資産との損益通算

 また通常、資産運用では金融商品ごと(FX、証券、商品先物など)に個別の損益を計算し、それぞれを課税対象とすることになります。しかし、くりっく365の取引を行っていれば、それらの運用資産の損益をまとめて計算(通算)し、課税対象とすることができます。

 つまり、税金を安く抑えられるだけでなく、他の取引で発生するリスクも低減できるというわけです!

申告分離課税

 ここから最も重要になるのが、一般業者での取引とくりっく365業者の取引の間でまず異なる「利益に対する課税方式」です。つまり、総合課税と申告分離課税の違いを知ることになります。FXにおける課税方式は、前者の場合『総合課税』、後者の場合『申告分離課税』が適用されます。

『総合課税』…FXで得た利益だけでなく、給与所得や年金収入など実際に取引を行った人が得た
       すべての所得合計に対して税金が課されます。
『申告分離課税』…FXで得た利益とその他の所得を分離して捉え、別々の税率で課税されます。

 日本における総合課税は、累進課税(所得額と税率が比例関係にある)制度なので、FXの利益が大きければ大きいほど、差し引かれる税金額も高くなります。

 一般業者での取引税率とくりっく365業者での取引税率を比較すると…

 つまり年間所得が330万円以上となる見込みがあれば、くりっく365の方がオトクな税率となるわけです。では、その違いをよりわかりやすくするために、実際に数字を使ってシミュレーションしてみましょう。下記サラリーマンの方を想定したものです。

 このように単純計算しただけでも年間で41万円もの税額(所得)差が発生するのです。
利益が多ければ多いほど、つまりFXで常勝を目指す方であればくりっく365は欠かせない取引形態であるといえますね。

くりっく365のデメリットは?

 税金面での優遇が魅力的なくりっく365ですが、当然デメリットがあることを忘れてはいけません。

デメリット
・1回あたりの取引手数料が割高 (一般的には210円程度)
・取扱い通貨ペアが14通貨に固定 (一般業者はさらに多くの通貨を扱っているところも)
・取引可能通貨単位が大きく、低レバレッジでの取引しかできない

 以上まとめると、「デイトレード」でどんどん利益を獲得していきたい人にとっては、少々使いづらい商品であるということが言えます。いずれも公正な取引市場の活性化という点で設けられている基準として捉えられるものですが、そうはいってもやはり一般のFX業者に比べると、見た目の商品スペック・インパクトに弱点があると言えますね。

 くりっく365の個別の業者についてはMONEYzine(マネージン)でリストアップしているので、どうぞ下の画像をクリックしてみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5