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雇用情勢が悪化する中、派遣1000人を正社員化
「レンゴー」の取締役 平均年収は4700万円

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 悪化するばかりの雇用情勢――。そんななかで派遣社員1000人の正社員化を打ち出した会社がある。レンゴーだ。どんな会社なのか?

レンゴー取締役の平均年収は、業界では王子製紙の5020万円に次ぐ水準

 大量の「派遣切り」にとどまらず、NEC2万人、ソニー1万6000人、パナソニック1万5000人、日本板硝子5800人など、正社員を含めたリストラが加速している。

 内定取消者53人に対して、1人当たり100万円の「補償金」を支払うことを決めたことで話題になった日本綜合地所は今月5日に破綻してしまい不況の深刻さを改めて印象づけた。悪化するばかりの雇用情勢――。そんななかで派遣社員1000人の正社員化を打ち出した会社がある。レンゴーだ。どんな会社なのか?

 レンゴーは、売上規模で王子製紙、日本製紙グループ本社、大王製紙に次ぐ製紙業界4位。段ボールでは王子製紙とトップを競う会社である。

 日本の洋紙産業は、1873(明治6)年に渋沢栄一が「抄紙社」を創立したことでスタート。現在の王子製紙と日本製紙グループ本社はその流れをくむ。一方、レンゴーは1909年に、独自にダンボール事業を創始したことで出発。以後、段ボールの原紙から段ボール箱まで一貫生産する会社として歩んできた。目立たないが、段ボール板紙大手のセッツなどを吸収合併してきたように、隠れたM&A企業でもある。

 レンゴーの08年3月期の連結営業利益率は3%弱で、王子製紙や日本製紙グループ本社とほぼ同水準。損益計算書に計上していた「給料および手当」は158億円だった。

 現在、業績の下方修正に追い込まれる企業が続出する中で、レンゴーは「ほぼ見込み通りに推移」と、09年3月期の増収増益、とくに当期利益はほぼ倍増を予想している。

 いずれにしても、レンゴーの単体ベースの従業員平均年間給与は、04年の660万円が08年には736万円と76万円のアップとなっている。グループ全体では増員も、単体ベースの従業員は減少傾向にあることから、額面通りとはいかないだろうが上昇基調にあったことはまちがいないところだろう。

 一方、レンゴーの社内取締役1人当たりの平均年収は4735万円。業界内では王子製紙の5020万円に次ぐ水準だ。また、社外取締役のそれは800万円。この社外取締役に就任しているのは、「かんぽの宿」の売却問題で騒がれている日本郵政の西川善文社長である。大手銀行の現役経営陣が他社の社外取締役・監査役の座にある場合、その報酬は銀行に入れるのが通常だが、日本郵政の場合はどうなっているのだろうか。

敵対的TOBを試みた「王子製紙」のその後

 ところで、製紙業界といえば、王子製紙が06年夏に約1400億円を投じて試みようとした北越製紙に対する敵対的TOBが失敗に終わったことを覚えている読者も多いことだろう。このとき、王子製紙は、アドバイザーを務めた野村証券などへの支払いに「TOB関連費用」として9億7600万円を計上していたものだ。その後の動きはどうなっているのだろうか。(次ページへ続く)


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