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崩れ去った信頼 水戸黄門の印籠とサブプライム問題

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2007/12/15 09:00

 なぜこんなに日本株が下がるのか? なぜ円高なのか? 今世の中で大きく騒がれている米国サブプライム、いわゆる非適格者向け住宅ローン問題。経済のキーワードを身近な題材を使って解説することで、サブプライム問題の本質にせまる。

「格付け」は「水戸黄門の印籠」&「大名行列」

 前回の連載第1回で幕の内弁当を題材としたCDO商品が登場しましたが、一般的にCDO商品は非常に評価が難しいものです。今回の問題では、その商品をアメリカの銀行から保険会社、日本の銀行、地銀、信用金庫に至るまで、皆でこぞって購入し、結果として大損し信用システムが崩壊してしまいました。

 ではなぜそのような難しい商品を、安全な投資商品を求める保守的な投資家が買うことができたのでしょうか?

 答えは、CDO商品に付与されていた「格付け」にありました。債券やCDO商品の「格付け」は、主に米国の民間会社が付与する、いわば民間会社の「商品の安全性についての意見」なのですが、実際には「水戸黄門の印籠」並の効力があり、商品の安全性の基準として国際的に認められ、使用されています。サブプライムCDO商品を購入した投資家は、主に商品の「格付け」を見て安全性を判断し、商品を購入したのだと思います。

格付け同じなら全部同じ扱い

「格付け」は、相撲の番付が力士の強さ、会社の役職がその人の権限の大きさを示すのと同じように、一番安全な商品は「AAA」、次に安全なものは「AA」という具合に、商品の安全性を英数字で示します。格付け会社は商品の安全性の分析を行い、格付けを付与することで手数料を商品の発行者からもらいます。投資家はその格付けを見ることで、商品の大体の安全性を知ることができるというわけです。

絶大な「印籠」の影響力:いわば国際的「大臣認定基準」

「民間会社の意見」である「格付け」ですが、影響力は絶大です。


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著者プロフィール

  • 課長 今調査役(カチョウ イマチョウサヤク)

    大学院で物理学を志すも途中、島耕作にあこがれ金融業界へ。本職は債券市場と計量分析のアナリスト(自称調査役)であるが、お金の流れを追う過程でマクロ経済、株式、商品、アセットアロケーションなどを学び、株の銘柄選択以外すべてに通じるマルチアセットアナリストとして、多方面で活躍(予定)。日本人として日本人の資産をいかに有効利用するかを生涯の目標とする。
    好きな言葉 「潮が引いたとき、誰が裸で泳いでいたかがわかる」

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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