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「なぜ人は株式投資にはまるのか」
その仕組みはギャンブルと一緒だ

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2009/03/02 09:00

 人は何のためにトレーディングをするのでしょうか、なぜ相場には魅力があるのでしょうか。システムトレードを行っている自分の体験をもとに、この答えを探してみたいと思います。

なぜ株式投資にはまったのか

 これまで僕が執筆を担当していた連載「システムトレード大解剖」(後半は相場の歴史をいろいろ紹介するシリーズでしたが)はいかがだったでしょうか。

 新シリーズが始まるまでの幕間として、相場と今の仕事にかかわる僕の個人的な歩みと考え方を書いてみようと思います。今回と次回は僕の経歴を当時の相場の情勢を交えつつ紹介し、その次に人は何のためにトレーディングをするのか、なぜ相場には魅力があるのかといったことをテーマにします。全3回の構成です。

 ちなみに今は、Tacticoというトレーディング用のソフトウェアを開発し、証券会社や一般の投資家向けにリリースすることを主な仕事にしています。どのようにしてここに行きついたかを振り返ってみようと思います。

ファミコンに没頭した少年期

 僕は1976年生まれで、小さいころからインドア派でした。ファミコンのごく初期からの歴史を実体験している世代です。そして遊ぶのも好きでしたが作ることにも興味を持っていました。10歳で初めてのプログラミングをファミリーベーシックで体験し、中学1年で親にねだって買ってもらったパソコン(PC-9801)を毎日いじってはいろいろなゲームを遊ぶとともにBASICとアセンブラでプログラミングもしていました。このころはブラックマンデーや株価・地価の異常な高騰があったはずですが、どういうわけか記憶としては残っていません。

 学校は中高一貫だったので、高校受験がないのをよいことにPC-9801のゲームは相当やりこみました。1990年代前半の、PCゲームが最も栄えていた時代です。もう時効でしょうから書いてしまいますが、当時、東京・下北沢にあったゲームショップを利用すると定価の10~20%で(10~20%引き、ではないですよ!)ゲームが手に入ったのです。表面上は中古売買ですが実質的には違法コピー品の販売でした。クセのありそうなおばちゃんがオーナーで、アルバイトの若い男がフロッピーディスクのコピーを一生懸命やっている光景はよく覚えています。さらに、ここで入手したものをさらに友達と融通しあうことで、ものすごく安いコストでゲームを遊んでいたのです。

 それ以外にゲームセンターでもよく遊んでましたが、最も好きなジャンルはいわゆるストラテジ系で、信長の野望、三国志、大航海時代、提督の決断などの一連の光栄のゲームにはずいぶんとお世話になりました。変わり種では、日米貿易摩擦をめぐる経済交渉を行う「ジャパンバッシング」、明治維新から現代までの東京を舞台に銀行・鉄道・商業・不動産のコングロマリット(現在の西武や東急グループのようなイメージです)を成長させる「財閥銀行」などが記憶に残っています。ゲームとしては正直言って決してよくできたものではありませんでしたが、そういったものをモチーフに妄想を膨らませるのが好きだったというのは後に相場に手を出す下地になったのではないかと今は思います。

運命の分かれ道

 ところで、僕は高校生の頃は将来物理学者になるつもりでいました。数学や物理もコンピュータと同じくらい好きだったのと、元物理学者のコンピュータエンジニアはたくさんいるが逆はいない、ということで物理に進んでおけば「両にらみ」ができるだろうと考えていたからです。

 好きなジャンルの勉強はもともとよくやっていましたが、受験勉強をまじめにやったのは高校3年の夏以降です。それでも東大には楽勝で入りました。

 しかし実際に入ってみると、日に日にコンピュータへの興味が増してきました。(次ページへ続く)


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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