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投資詐欺の実態 Vol.4
「まさか! 裁判所内で起きた詐欺事件」

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2007/12/19 09:00

 あなたは自分だけは騙されないと思っていないだろうか。巧妙な詐欺は「権威」、「不慣れ」、「負い目」又は「欲」という3点セットで仕組まれ、誰しもが被害者になる可能性を秘めているのだ。( バックナンバーはこちらから )

裁判所職員を装って…

 ある裁判所ではこのような張り紙が掲示されている。
「道路交通法違反の事件で出頭した当事者が、裁判所職員を装った者から、現金をだまし取られた事件が発生しました。裁判所では、決められた窓口以外では現金の取扱いをしておりませんので、ご注意ください」

 なるほど、巧妙である。
 交通違反の罰金を支払いに来た者に対して裁判所職員を装い、言葉巧みに罰金額を詐取するという詐欺手法である。

 罰金額も数十万円にのぼることがあるため、数人から罰金を受領すればかなりの金額となったことだろう。

 事件は、裁判所から「早く罰金を支払ってください」という通知がなされて初めて発覚することとなる。

 詐欺の被害者は 「すでに支払った。きちんと確認してくれ」 とでも言うのだろうが、罰金を納付した記録はどこにも存在しない。

 被害者は、実際には罰金を納付していないのであるから、再度罰金を納めなければならないだろう。まさに踏んだり蹴ったりの状況だ。

巧妙な詐欺の手口

 それにしても、罰金を納めに来た者からすれば、まさか裁判所で詐欺の被害に遭うなどと夢にも思っていなかったことだろう。そして、これがまさにこの詐欺の巧妙な点なのである。この詐欺は、裁判所という権威を利用した詐欺である。このように権威を利用した詐欺手法は、最も古典的で有効な手法の1つである。

 また、この詐欺には見逃してはならない点がもう1つある。
 それは、通常人にとって裁判所という場所は、馴染みのない施設であるということである。

 例えば、駅で定期券を作るためにお金を支払う状況を想定して欲しい。仮に、駅員らしい風貌の人が近づいてきて、

「定期券を作りたいのでしたら、先に私に定期代を支払ってください」

と言ってきたとしよう。しかし、その駅員に定期代を支払う者はいないだろう。定期券を作るときには、一般的に必要事項を用紙に記載したうえ駅員に提出し、定期券と引き換えに代金を支払う。そのため、駅員から定期代を支払えと突然話しかけられることなど通常あり得ないからである。

 しかしながら、これが裁判所であると勝手が分からずに、裁判所職員と名乗る者の言うとおりに、罰金を支払ってしまう可能性があるのである。

 さらにもう1つ重要な点がある。


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