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相場の見方が変わる 逆ポジションのメリット・デメリット

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2009/04/07 09:00

 逆ポジションを建てるというと、両建て、一時しのぎというイメージが強く、実際そのような性質もありますが、一時的なストップロス以上のメリットが投資家、特に初心者投資家にもたらされる場合は少なくありません。しかしデメリットがあることは確かです。今回は、逆ポジションのメリットとデメリットを確認してみましょう。双方を理解し認めることは、相場の見方の一助となると思います。

逆ポジションは「両建て」とは異なる

 逆ポジションを持つというと、「一方が利益を生み、一方が損失を生むのであれば、それは「両建て」と変わらないだろう」「だったら、潔くポジションを落として、建て直せ」と思われる方も多いと思います。

 しかし、「欲」というものが絶えず付きまとう相場の世界では、ポジションを落として建て直したところで、建て直したポジションが利益を生めば過信、損失を生めば相場の否定、自身のポジションへの意固地な執着となることは投資初心者には少なくありません。

 たしかに、同一商品(例: 日経225先物ロングと日経225先物ショート)で逆ポジションをとるのであれば、それは両建てであり、一時的なストップロスにすぎないとも言えます(一時的な両建てによるストップロスは、証券会社に手数料が取られるだけの馬鹿らしい行為にも見えますが、冷静な判断をするための時間を確保するという点で、また戦略次第では有効であり、私は無意味な行為とは思いませんが)。

 しかし、異なる商品(例: 現物株式の買い・指数先物の売り、指数先物の買い・ドル円の売り等、詳細は前回記事参照)の逆ポジションの場合、一時的なストップロス以上のメリットが投資家、特に初心者投資家にもたらされる場合は少なくありません。

 以下、逆ポジションのメリットをいくつか挙げてみます。

逆ポジションのメリット

1. 自身のポジションに、時間的・精神的ゆとりが持てる。

 自身のポジションの一方が利益を生み、一方が損失を出しているということは、リスク「ヘッジ」に近い状態です。今すぐ結論(このままポジション継続か、ナンピンか、ロスカットか、等)を出さなければいけない悩ましい場面では、冷静な判断力の欠如(狼狽)が起こり易いですが、逆ポジションにより利益と損失が同時に生まれていれば、資金的にも時間的にも精神的にもゆとりが生まれます。

2. 視野が広がる。

 現物株買い・指数先物売りにしても、指数先物買い・ドル円ショートにしても、債券、商品を絡めるにしても、異なる商品への逆ポジションをとることで、他の市場・商品に対しての視野が広がります。株式市場に対しては好材料でも、他の市場に対しては悪材料ということも多々あります。それらに対して、均等な見方、冷静な見方が出来る可能性が高まります。

3. 売り方・買い方両方の視点に立てる。

 売っている者の心理と買っている者の心理は、同じロットを張っていても微妙に違います。負けている者の心理と勝っている者の心理も、同額の損益を得ていても微妙に違います。逆ポジションを持つことで、売っている者・買っている者、負けている者・勝っている者の心理を身を持って感じ、自身の相場分析・判断、売買に生かすことができる。これが逆ポジションを持つ一番のメリットではないでしょうか。

 例えば、ポジションを持っていることで、自身の相場の見方、相場を表現する言葉に変化が現れるのは面白く、興味深いところです。日経225先物でロングポジションを持っている場合、下げ渋っていれば、「底堅い」と思うことでしょう。逆に、日経225先物でショートポジションを持っている場合、下げ渋っていれば、「しぶとい」「無駄なあがき」と見えることがあります。

 買い方・売り方の視点を持てば、相場に対する見方も、相場に対する表現も変わってくるのです。見方と表現が変われば、判断と取り組みも変わります。

 さて次に「逆ポジションのデメリット」にどんなものがあるのか見ていきましょう。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • Heyward(ヘイワード)

    本業絶不調のため、やむなく相場で食っている一個人投資家。
    「勝たなくてもいい・負けなければ。負けても負けの金額を限定すること!」をテーゼに先物相場で日々奮闘中。
    楽観的・魅力的な先物相場の見方は証券会社にお任せして、私からは先物の恐ろしさ、個人投資家が陥りやすい相場に潜む罠、相場に起こる事象の見方・解釈、相場に挑む際の心の持ちよう等々を、個人投資家ならではの、しがらみのない立場で、皆様にお伝えできればと思います。
    日々の相場概観、ザラ場リアルタイム情報はブログ「株と先物の勉強会」にて更新中。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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