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【財務諸表が読める・わかる】 ビール業界の雄「キリンHD」の決算書の中身

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2009/04/29 09:00

 シェア争いの激しいビール業界。キリンHDの決算書を見ると、消費者に製品を購入してもらうための費用がかなりかかっていることをうかがい知ることができる。(バックナンバーはこちら)

キリンの財務諸表を見る

 今回見ていただくのは、キリンホールディングス株式会社(証券コード:2503)の平成20年12月期(平成20年1月1日~平成20年12月31日)の財務諸表です。

 キリンと聞いてまずイメージするのはビールではないでしょうか。人にもよるかと思いますが、筆者は毎日約2リットル飲むほどビール好きなので、まずビールをイメージします。

 会社名に「ホールディングス」と付いているように、この会社も持株会社です。これまで見た持株会社の場合、子会社がさまざまな事業を行っているわけではなかったので、そのグループの事業をイメージどおりにとらえて問題なかったのですが(ファーストリテイリングならば衣料品販売、日本マクドナルドホールディングスならばハンバーガー販売)、この会社の場合はどうなのでしょうか。

損益計算書を見る

 まずは損益計算書を見てみましょう。

 売上高2,303,569百万円に対して売上原価が1,392,895百万円で、売上総利益は、

(売上高)2,303,569百万円-(売上原価)1,392,895百万円=(売上総利益)910,673百万円

となります。キリンと聞くとビールをイメージしますが(少なくとも筆者は)、この売上高がすべてビールを販売した額で、売上原価がすべてビールを製造するためにかかった額かと言うと、実はそうではありません。

 当期純利益の上に少数株主利益がありますが、当期純利益80,182百万円に対して17,160百万円なので、これまで見た会社と比べると、少数株主が多い(100%子会社でない子会社が多い)ようです。実はこの会社には子会社が371社もあり(さすがにすべて100%子会社ではないので、少数株主が多くなります)、酒類事業の他にもさまざまな事業を行っているのです。

 売上高のうち1,181,509百万円は酒類事業によるものなのですが、716,688百万円は飲料・食品事業によるもの、171,517百万円は医薬事業によるもの、残りの233,853百万円は、バイオケミカル事業、化学事業、アグリバイオ事業などによるものです。メインはやはり酒類事業ですが、キリン=ビール会社とは必ずしも言い切れないんですね。(次ページへ続く)


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