今回紹介する金融商品は、「金投資」

「金投資」の基本紹介
さまざまな金融商品を紹介してきた本連載も今回が最終回となります。最終回を飾るのは 「金 (ゴールド) 」です。
金はその変わらない輝きから、古来、人々を惹き付けてやまないものがあり、資本市場が成熟するずっと以前から、人々は財産の一部として、または装飾品として保有することを望んできました。
投資商品としては、以前にも書きましたが、金は伝統的な投資資産である株式や債券とは別の資産として、オルタナティブ投資の1つという位置づけにあります。
ところで金そのものは保有しても利息や分配金等は生みません。それでも世界中で安全資産として好まれる傾向はあります。安全資産といっても、それは「無価値」になることがないということで、リスクがないというわけではないので注意が必要です。
金は市場取引をされる商品であるため、金価格の変動というリスクがあります。ただし、その値動きは株式や債券の値動きと異なることが多く、金を保有することで資産の総価値のヘッジになるという点が「安全資産」と言われる所以でもあります。
なお金のそもそもの市場は米ドル建てで行われるものであるため、ご存じない方も多いのですが、米ドル円の為替リスクもあるということをお忘れなく。
さて金に関する取引(投資)を行うにはいくつかの方法があります。
1. 金の現物の購入・純金積立(金貨などの購入も含む)
2. 金の先物取引
3. 金鉱株、ゴールドファンド、金ETFの購入
3. の投資信託やETFが登場したことによって、通常の投資商品とまったく変わらない手軽さで、金の市場価値の取引ができるようになりました。
それぞれの取引において取扱い業者、取引方法、手数料、リスクの大きさはそれぞれ異なります。リスクについては金そのものの持つ価格変動リスク、為替リスクのほか、取引種類によっては別途のリスクがある場合がありますので注意が必要です。
それでは次に金投資のメリット・デメリットを見ていきましょう。(次ページへ続く)