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大不況でも投資意欲満々の「アラビアのウォーレン・バフェット」

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 昨年来の世界同時不況で、世界の富豪たちも大きな被害を被ったが、まだまだ投資意欲は高いままだ。ゼロから築き上げたアラブの王子は、7000億円以上資産を減らしても、ハイリスクハイリターンを狙っている。(バックナンバーはこちら)

資産を2兆5000億円も減らした世界的投資家バフェット氏

 2008年10月、リーマンショックによって引き起こされた大不況は、富裕層にも大きな打撃を与えている。「ビリオネア」と呼ばれる純資産10億ドル(1000億円)以上の総数が、2007年の1125人から、大幅に減って793人になってしまった。

 その合計の資産総額は、何と200兆円も目減りして、240兆円(54%)になり、1人当たりの平均純資産額も3000億円と23%も縮小しているのだ。

 毎年発表される『フォーブス』の「世界の億万長者」では、前回1位に輝いた世界的投資家ウォーレン・バフェットが、マイクロソフトのビル・ゲイツに抜かれて第2位となった。彼は、資産を2兆5000億円も減らしたというのだから、桁違いの富裕層である。

 第3位になった「メキシコの通信王」といわれるカルロス・エルも、バフェットと同額の資産を目減りさせている。彼は、「アメリカモビル」社などの通信やタバコ業界への投資で、富を築いたラテンアメリカ随一の富豪だが、過去1年で、モビル社の株価は30%も下落している。

 国別のビリオネア・ランキングを見ると、米国が359人と首位をキープしており、アジアでは、インドから中国に首位が入れ替わった。

 日本のビリオネアは、前回の24人から17人に減少して、最高位は「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正で、76位であった。その他、娯楽産業「サンキョー」の毒島邦雄(93位)、任天堂の山内溥(110位)、不動産業の「森トラスト」の森章(124位)、ソフトバンクの孫正義(151位)、サントリーの佐治信忠(164位)、三木谷浩史(178位)などが挙げられる。

 前回から続けてリスト入りした富豪も、8割以上の656人が資産を減らしており、今回の大不況が、いかに大きな打撃を与えたかを表している。そんな逆境の中でも、資産を増やしたのは、消費者の低価格志向をつかんだビジネスを展開する企業家や、金融危機を予測してうまく切り抜けた投資家などである。

 前者の典型的な例が、ユニクロの柳井氏であり、後者の代表例がジョ-ジ・ソロスである。低価格路線を標榜する企業は、他にも「しまむら」「ジーンズメイト」などがたくさんある中で、実際にはユニクロのひとり勝ちで、他の追随を許さない。

 また、ジョージ・ソロスは、知る人ぞ知る世界有数のヘッジファンドの総帥である。バフェットやソロスクラスになると、もはや大不況到来だろうが世界大戦勃発だろうが、必ず利益を生むようなシステムが構築されているのである。

ゼロから築き上げた「アラビアのウォーレン・バフェット」

 しかし、富豪とはいってもやはり人間で、この大不況で大きなダメージを受けている。ここで、その中の典型的なひとりの人物を紹介しておこう。その名も「アラビアのウォーレン・バフェット」といわれる、サウジアラビアのアルワリード王子である。(次ページへ続く)


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本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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