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FX戦争に大勝利するために身につけるべき「為替」の基本

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2009/06/26 09:00

 FXではいくら高度なテクニックに奔っても、為替の知識がないと大やけどをする。知っているようで知らなかった為替取引の基本的な知識を、もう一度おさらいしよう。(バックナンバーはこちら)

4億円も脱税するほどFXで儲けることができた!?

 リーマンショックによる世界同時不況から、最近では株式市場はもとより、投資信託、商品市場など、金融商品に対する投資はまったく振るわなくなっている。証券会社や先物取引会社などの売上げも急降下して、ますます不景気の度合いが強くなっている。

 しかしそんな中で、ただひとつ活況を呈している金融取引がある。それがFXだ。FXとは、Foreign Exchange(外国為替取引)の略で、外国為替証拠金(保証金)取引とも呼ばれている。

 簡単にいうと、ドルやユーロなど外国為替の売買で利益を上げるための金融取引である。同じような商品として「外貨投資」があるが、その違いは投資金額を証拠金として預けて、その何倍もの取引ができるところである。

 つまり少ない掛金(資金)で多額の賭け(取引)ができるという、オイシイ金融商品といってもよい。そんなところが指示されて、不況下の現在でも人気があるのだろうが、本当に儲かるのだろうか?

「月100万円儲ける」、「FXで月給の10倍稼ぐ」、「1日10分で儲ける」、「資金を短期で10倍にする」、「あの4億円脱税主婦が教える」などなど――。これらはすべてFX関連の本のタイトルであるが、こんな本が数多く出版されているということは、それなりの根拠があり実績もあるのだろう。特に目をひくのは、4億円脱税した主婦の投資法がFXだったということだ。

 脱税額が4億円なら、本来の利益はその数倍以上で、少なくとも8億円以上になるのではないかと推測できる。それにしても恐るべき金額である。これなら皆、飛びつくのも無理はない。

 ここで金融投資に興味のある人なら、「なぜ身近な株より、FXなのか?」という単純な疑問が出てくるかもしれない。確かに株式市場の方がわかりやすく、歴史も古い。

 しかしいちばんの問題は、株式投資は身近ではあるが、投資情報における収集格差が極めて大きいことがあげられる。プロと呼ばれるヘッジファンドや機関投資家、そしてW・バフェットやジョージ・ソロスのような世界的な投資家たちと、一介の個人投資家との情報格差は、いくらインターネットが普及したといっても、依然大きいものがある。

投資のプロでも苦戦する為替相場

 一方、為替の世界では、そんなに激しい情報格差は存在しない。もし特殊な情報を持つ政府高官や中央銀行の関係者が投資行為をしたとしたら、法律違反で罰せられることになる。だからこそ、世界の名だたる「投資のプロ」たちも、為替の世界では実力を発揮できないのである。

「ジョン・ヘンリーのヘッジファンドが、日本円の動向などで大きな損失」
数年前のボストン・ヘラルド紙に、こんなニュースが掲載されたことがあった。ジョン・ヘンリーとは、「ヘッジファンドの魔術師」とも称される世界有数のヘッジファンドのオーナーで、世界の金融界の大立て者だが、そんな彼が為替投資に失敗して、何と何百億円という損失を被ってしまったというのだ。

世界最高の投資家でも大きな損失を被る為替の世界

 また、あの世界有数の投資家W・バフェットも、2005年に為替投資に手を出した結果、巨額の損失を被っている。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 橘 尚人(タチバナ ナオト)

    大学卒業後、生命保険会社や投信会社などいくつかの金融機関を経て、現在、外資系投信会社でマーケットアナリストを務める。これまで金融商品の企画・設定から市場の分析に携わり、各方面で実績を積み、高い評価を受けている。一方、格差社会の問題にも関心高く、小泉構造改革の矛盾点を鋭い視点から分析する異色のアナリスト。著書に「石橋は渡るな!‐爆騰狙いのハイリターン投資入門」(光文社ペーパーバックス)がある。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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