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相場では「自分が正しい」と自己主張したところで何の意味もない

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2009/07/06 09:00

 ポジションを建てている時、投資家は多かれ少なかれ、自身のポジションに不安を抱きます。「買いが正解なのか、売りが正解なのか、それとも見送った方がいいのか・・・」。しかしその不安は、他の投資家と話し合って、解決する問題なのでしょうか?(バックナンバーはこちら)

相場に正解はあるのか?

 しばしば個人投資家の間で議論になる、時としてインターネットの掲示板等などで激論となるテーマに、今は「ロング(買い)が正しいのか?」「ショート(売り)が正しいのか?」というものがあります。議論、激論を通り越して、「買わない奴はアホ」、「売っているバカが」等々、罵倒になる場合も見受けられます。

 これは自身の建てている(これから建てようとしている)ポジションが「正しい」との前提に基づき、その逆のポジションを「間違っている」と考えるためなのでしょう。
 そのような自身のポジションが正しいという思い込み、その逆のポジションを建てている人を否定したくなる気持ちは、投資家として好ましくない心理状態です。

 ポジションが正しいのかどうか以前に、根本的な問題として、相場に正解はあるのでしょうか?

 かなり乱暴な、下品な言い方になりますが、「相場では勝てば正解、負ければ間違いだった」となります。その勝った・負けたに至る経過(考察)は投資スキル・アップのためには大切ですが、結果がすべてなのが相場の世界です。

 結果がすべてということは、現在建てているポジション、これから建てようとしているポジションは経過であり、正解はないとも言えます(含み益が乗っていれば、正解に向かっているかもしれないと考えることはできますが)。

 利益が確定した場合に(利食いができた場合に)、初めて「正解だった」と過去形で分かるのが、相場なのです。

株価が極端な動きを見せた時の、相場の症状

 正解は結果でしか分からない相場の世界で、その経過の段階で、自己考察、他者との議論をすることは投資知識、スキルを向上させる上で大切なことです。しかし、議論を通り越し、激論、果ては罵倒では、むしろ冷静な思考の阻害、歪んだ知識の植え付けとなり、百害あって一利なしです。

 いえ、一利ぐらいはあるかもしれません。その一利とは、激論・罵倒が横行する相場状況というのは、地合いが良過ぎるか、悪過ぎるかの相場で、転換点に近づいている兆候ということが分かることです。

 株価の極端な動き、相場の一方的な動きは、投資家心理に大きな影響を与えます。相場が荒れると、投資家心理も荒れることが多いのです。

 大きく含み益の乗った投資家・投資家の中には、自慢、説教、忠告をはじめるものが現れることが少なくありません。逆に、大きな含み損を負った投資家・投資家の中には、相場がおかしいと怨念めいた話をするものが現れたり、急に大人しくなったり、姿を消す場合もあります。これらは株価がいき過ぎている場合に頻繁に現れる「相場の症状」です。

 この「相場の症状」の頻度と度合いを投資判断の1つとすることは、相場のいき過ぎ、転換の前兆の判定材料の1つとして、有効な場合が少なくありません。そういう意味では、激論、罵倒から得るこの一利は、大きなものかもしれません。

 ただ、「その激論、罵倒は、見て判断するもので、参加するべきものではない」と私は考えますが、それは個人の好みの問題でしょうか。呑みこまれず、それと知って参加する分には、いいのかもしれません。

相場の判断は人それぞれ

 結果がすべての相場の世界で、仮定の段階で「正解」を激しく主張することに意味はないという点において、もう1つの理由があります。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • Heyward(ヘイワード)

    本業絶不調のため、やむなく相場で食っている一個人投資家。
    「勝たなくてもいい・負けなければ。負けても負けの金額を限定すること!」をテーゼに先物相場で日々奮闘中。
    楽観的・魅力的な先物相場の見方は証券会社にお任せして、私からは先物の恐ろしさ、個人投資家が陥りやすい相場に潜む罠、相場に起こる事象の見方・解釈、相場に挑む際の心の持ちよう等々を、個人投資家ならではの、しがらみのない立場で、皆様にお伝えできればと思います。
    日々の相場概観、ザラ場リアルタイム情報はブログ「株と先物の勉強会」にて更新中。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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